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北星堂書店
グループ:Book
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価格:¥ 1,995
ポイント:19 pt
発売日:2008-01-24
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サハリン2がガスプロムに乗っ取られたわけ
(2008-01-30)
ロシアの石油・天然ガス会社のガスプロムは、今ではメジャー以上に力があるエネルギー企業になっている。週刊誌には、「ガスプロムが東京電力を買収する日」というような記事が掲載されるくらいだ。
何より、近年、日米の企業が合弁で進めていたサハリン2という石油・ガス資源開発プロジェクトが、環境問題を理由にストップがかけられ、ガスプロムの傘下となったという、日本人にとってはくやしい気持ちになる出来事があったばかりだ
けれども、ロシアの企業ということがあって、正直なところ、どんな企業なのかよくわからなかった。
この本を読むと、ガスプロムをめぐるもやもや感がすっきりする。そもそも、プーチン大統領はエネルギーを武器に世界に対して強いプレゼンスを示そうとしており、ガスプロムはそのための「プーチンの会社」だという。そうした戦略の中で、サハリン2を傘下に収め、シベリアパイプラインでは日本と中国をはかりにかける(日本は政府と民間が共同歩調をとってエネルギーの国際交渉をしないために、ちぐはぐな対応しかできていないという弱みもある)。つまり、プーチン=ガスプロムの政策が理解できるだけでも、大きな収穫がある本だ。
また、2006年にウクライナへのガス供給がストップした事件があった。もちろん、ロシアから離れていくウクライナに対する嫌がらせだったのだが、このことがかえって、ロシアがEUを敵に回すということにもつながっている。つまりプーチンとしては失敗した戦略だったということだ。この記述には少し溜飲も下がる。
もっとも、原油価格の上昇で経済状況が良くなっているというロシアだが、産業が育っていないために、富は人々に行き渡っていないという。このあたりがロシアの弱みだろう。
とはいえ、個人的には、大国であり無視できないロシアと付き合っていくことは必要だと思っているし、それは政府だけではなく民間も同じだと思う。その意味でも、ロシアを知ることは重要だし、この本は貴重な情報を分析して示してくれている。エネルギーの将来を考える上でも、とても役に立った。

