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東北新社

グループ:DVD

ランキング:2604

価格:¥ 4,242

発売日:2008-03-28

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「夕凪の街 桜の国」オリジナル・サウンドトラック

逃亡くそたわけ 21歳の夏

腑抜けども、悲しみの愛を見せろ

レビュー(Amazon.co.jp)

広島に原爆が投下されてから13年後、原爆で父と妹を失った皆美は母とふたり暮らし。被爆者の彼女は恋愛も結婚もあきらめていたが、会社の同僚である打越から告白をされる。とまどう彼女を打越はやさしく包み込むが…。それから半世紀後、親戚へ養子に出されていた皆美の弟の旭は中年になっていた。彼は家族に黙って広島へと旅立つ。父親の謎の行動を心配した 娘の七波は、父のあとをこっそりつけていく。そして広島で彼女はいままで語られなかった自分の家族のことを知ることになる。
こうの史代の同名名作漫画を『半落ち』の佐々部清監督が映画化。原作漫画の世界を大切に慈しみながら描きつつも、『桜の国』の七波のエピソードに回想シーンを折り込むなど独自の演出法で、原爆がひとつの家庭に起こした悲劇を綴っていく。前半の皆美の悲しい運命には胸がつめつけられ涙が止まらないほどだが(麻生久美子好演)、その感動を受けて展開していく後半の七波の物語は、演じる田中麗奈のサッパリとした個性が際立つ。何も知らなかった彼女が父と母の出会いを知り、封印していた母親の死の真実を知る。七波の心の旅が、そのまま観客の『夕凪の街 桜の国』の旅となり、感動がじんわりと心にしみこんでいく。戦争、原爆、核というと堅いが、それを自然に考えさせられる、こんな悲劇を繰り返してはいけないと切実に思わせる傑作だ。 (斎藤香)

カスタマーレビュー

原爆  (2008-09-05)
夕凪の街については文句なし。
原爆は、落ちたのではない。落とされたのだ。
そのことを皆実が教えてくれた。
生き残ったことに罪悪感を持つ皆実だけど、私も打越さん同様、生きててくれてありがとうと思った。
原爆の後遺症は今も続いてる。忘れてはいけない。許してはいけない。原爆を正当化させない。
そう思えた映画でした。
桜の国はキャストが軽い気がした。現代を表しているので、仕方ない面もあるが、麻生久美子と田中麗奈の演技力を比較してしまう。ただ、全体を通して派手さはないが、心に訴えかけてくる映画だと思う。
戦争は終わっていない。
正しい戦争はないのだと。

世界へ発信してほしい  (2008-08-24)
最近邦画界は元気と言われてますので、追い風に乗っていい作品は
どんどん世界に発信してほしいですね。
この作品は「平和」の意味を静かに心に染み入るようなタッチで語って
くれる佳作です。

特筆すべきは女優陣の好演が際立っているという点でしょうか。
麻生久美子はまさに適役で、その儚い美しさに引きずり込まれます。
また田中麗奈も対照的な現代っ子を生き生きと演じています。
彼女の演技やキャラ設定に疑問を抱く方も多いようですが、私はいい
意味で本作を締めてくれたと思います。(戦争を知らない世代の感覚
としてはあれが限界でしょう)
そして彼女の幼馴染み役の中越典子もチャーミングな演技でした。
最後にベテラン女優藤村志保はさすがの名脇役ぶりで言うことなしでした。

私も含め戦争体験のない世代が映画製作の主流になった時、果たして「戦争」
をテーマにした作品が作れるのか憂慮します。
個々が日本にとって毎年巡り来る8月6日、9日、15日の歴史的意味を風化
させない信念を持つべきでしょう。
本作のような映画やドラマを通じてこそ擬似体験出来、平和の重みを考える
機会を得る事になるのですから。








「反核」をこれ以上訴える作品があるだろうか?  (2008-08-24)
とりあえず出てくる感想は
「すごい」
の一言である。
賞賛以外でてこない。

原作のマンガが非常に独特の雰囲気を持った作品で
好きな作品であるが故に
映画化されていたのはもちろん知っていたが
なかなか見る気にならなかった作品であった。
が、今は劇場へ見に行かなかったのを後悔している。

「反戦」をテーマにした映画は世界各国でいろいろと作られているが、「反核」を訴えるのはやはり日本からでないといけないと非常に強く感じた作品である。

物語が、終戦から13年たった広島から始まるということで直接的な、「惨状」が描かれることはほとんど無いが、逆にそれが「核」の恐ろしさを強く感じさせる事になっている。

原作のマンガが短編であるため、内容的に削ることはまったく無く、逆に構成を変え、膨らませている。
ただ前述した「独特の雰囲気」は出ていない。これを求めるのは酷であろう。マンガだからこそ出来る演出だとおもう。逆にそれを切り捨て、映画としての完成度を上げたのではないかと思う。

ストーリーについて、あれこれ言うつもりにはまったくならない。ともかく日本人なら見るべき作品であると言い切ってしまいたい作品である。

ちなみに私の中の「映画で号泣ランキング」が塗り替えられた。これをこえる作品は出ないのではと思う。

声高に語ることなく、訴えてきます  (2008-08-12)
 「生きとってくれて、ありがとな」 ・・・・・・ 昭和三十三年は、映画のなかでも一瞬登場する「長島」がプロ野球デビューした年です。わたしは小学校三年の年ですが、映画の時代考証がどれほど忠実なものか、確認はできません。しかし、時代の雰囲気は見事に再現されています。文字通り貧しかったけれど、みんな貧しいなどとは思わなかった。たしかにアメリカの豊かさは聞いていたけれど、自分自身の明日を信じることができたし、毎日の日々は見事に充実していた。自分自身の明日が、突然途切れてしまうことなど信じられなかった。 ・・・・・・


 小津映画の「東京物語」にも登場する広島弁が、(どれほど忠実かは知らないが)なつかしい。


 麻生久美子さんは、初めて知りますが、いい俳優さんです。イラン映画にも、最近、出演しているというけれど、いろんな連想が湧きおこってきます。麻生久美子さんの二役で、一部はそのままに、二部の「桜の国」だけリメイクとはどうでしょう。皆実の生きられなかった人生を、同一人物が演じる七波によって連続させるのです。性格的にはかなり違う。そして七波の父親役には、若年の印象をもうすこし反映させた俳優を起用します。あとの配役は、気儘な空想だから、現行で充分。藤村志保さんは堅実。吉沢悠さんも、初めて知りますが、好漢です。田中麗奈さんは、そのキャラクターが出すぎていたようで、ごめんなさい。わたしは麻生久美子さんのファンになりました。


 この映画を見る間際、たまたま『困ります、ファインマンさん』という本を読みました。「意味のある偶然」という言葉を想い起こさせるような偶然で、いろいろなテーマが、この映画とかぶさっています。現代物理学の立役者と広島の一庶民は、太平洋を挟んで、似たような人生をたどります。


 ・・・・・・ 戦争が悪なのです。戦争は、「やられるまえにやっつける」ことですから、どんなことでもしかねないのです。ナチス・ドイツでは原爆製造は可能と思われ、海を越えた弾道ロケットは、すでにロンドンを脅かしていました。日本では、全員玉砕や特攻隊などという無謀な作戦を仕掛けていました。『あやまちはくりかえしません』という広島の平和公園の石碑に刻まれた言葉はここからでてきます。戦争は(「国家」という)集団同士が、わたしたちひとりひとりの仕合せを犠牲にしていくのです。

被爆者と結婚するということ  (2008-08-10)
被爆者と結婚するということはどういうことなのか。被爆当事者のみならず、その後遺症懸念が子孫末裔までに影を落とすという重たいテーマに挑んだこうの史代のコミックを映画化している。

昭和33年(夕凪の街)と平成19年(桜の国)という、被災した平野家の3代にわたる過酷な運命を綴った物語は、邦画には珍しく強いメッセージがこめられている。原爆で父と妹を失い自らも被爆経験をもつ皆実(麻生久美子)がプロポーズを受けるが素直に幸せを受け入れることができない。「そちら側(非被爆者)の人間ではない」というトラウマを抱える皆実が、病床を見舞う弟(伊崎充則)や恋人(吉沢悠)に語る言葉が印象的だ。「誰かに死ねばいいと思われた人間が幸せになってはいけんのよ」「原爆は落ちたんではなく、落とされたんよ」

それから50年を経過した平成19年。ヒロシマを訪れる皆実の弟・旭(堺正章)の後をつける娘・七波(田中麗奈)が、平岡家を襲った原爆の悲劇を追体験するという二部構成になっている。この〔桜の国〕で七波が、どのようにして伯母の死の真相や被爆者の母と父の馴れ初めを知るにいたったのかの説明が、かなりあいまいにぼやかされていたのが気になったが、米国の手前アンタッチャブルだったテーマに迫った原作者&監督の意気込みは大いに評価できる。

特に、昭和33年のヒロシマの風景を再現した映像は非常に美しく、皆実のはかない恋を盛り上げるのに十分な効果をあげていた。七波を演じた田中麗奈も、猟奇的な役が最近は板についてきており、麻生久美子とは好対照のさわやかな演技をみせてくれた。映画は、原爆の影をもろに引き続ける家族の再生を通じて、けっして忘れてはならない原爆という悲劇と忘れなければ先にすすめない被爆当事者のトラウマを、あくまでも静かに観客に提示している。

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