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周郷 博

岩波書店

グループ:Book

ランキング:209405

発売日:1960

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カスタマーレビュー

良い本です  (2007-08-21)
40年以上も前の古書である。このページへ来てくれる人はいるだろうか・・・

僕が高校生の頃、この本はまだ現役で本屋の棚に並んでいた。
題名に惹かれるものがあってふと手に取った。それがとても大きな
出会いになった。何回も繰り返し読んだ。伴侶のように持ち歩いた。
大人になってずいぶんたってから、あるとき、人間なんてこんなに
生易しいものではなかったと思い、手放してしまった。
だがそれは自分がこの本をまだ十分深く理解していなかったためだろうと思う。
思えば頼るものの無かった青春時代にこの本に収められていた言葉にどれほど
勇気づけられ、人生の指針としたかわからない(これは僕の告白だ)。
「1ポンドの希望はどんな絶望より力を持っている。」
「人間のすることに、どんなことでも完全に正しいことはないし、
完全に間違っていることも無い。」
著者は人間の心理の違いによって人生の目的がどう決まるのかを説きながら、
苦しんでいる人にこんな優しい言葉を贈ってくれる。
この本を読んで、今では通用しないと思う人もいるだろう。
誰が言ったか忘れたが、フロイトの心理学は外向的な人の心理学、
アドラーの心理学は内向的な人の心理学という言葉も頭に浮かぶ。
でも、いま自分の内気さや人間関係の要領の悪さで悩んでいる若い人には
ぜひこの本を手に入れて読んでほしいと思う。
抽象的なことを羅列しているばかりの有名な幸福論や
場当たり的で無責任な新聞の人生案内などよりよほど深く人間の心や人間社会を洞察し、
同時に実際に幸福への道を指し示してくれる。
最後に、今言ったことをひっくり返すようで申し訳ないが、
この本に頼らざるを得ない種類の人の悲しみも、今となっては
切々と感じてならない。だが著者はきっとそのことまで織り込みずみなのだろう。

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