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加藤 ゑみ子

ディスカヴァー・トゥエンティワン

グループ:Book

ランキング:259092

価格:¥ 1,260

ポイント:12 pt

発売日:2004-07-31

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カスタマーレビュー

すっきりしない読後感でした。  (2005-11-22)
表面的なことを教科書のようにさらっと流した印象で、その割には丁寧な説明がなく、和の文化の入門書としてもお勧めはできません。
厳しく聞こえるかも知れませんが、単に内容が浅いというだけでの評価ではありません。
鹿(しし)おどしを「猪おどし」、藤原佐理を「藤原文佐理」、唐草とあるべきところを「蛸唐草」など単なる誤植とは思えないほど誤りが多く、「ご存知で書いていらっしゃるのかしら」という疑問を持ちました。
また、ほんの一例ですが、「翳り」のくだりで谷崎潤一郎の『陰翳礼賛』に具体的に書かれていることの抜粋、陰翳と金屏風や金蒔絵、漆器のことなどを、明らかに引いているにもかかわらず、「陰翳礼賛」に触れてもいないのが気になりました。参考元の紹介は当然の礼儀ですし、まして和の文化を広めようとお考えなら、ご自分が参考になさるほどの良書なら読者にお薦めになるべきでは。
数え上げればきりがありませんが、すっきりしない読後感の一冊でした。

完成度の高い日本の美について  (2004-09-23)
私は本に関してはかなり見る目がある方だと思いますが、この本は書店でさっと目を通しただけで購入を決めました。
私たち日本人は現在、日本の物を使う生活からかけ離れた状態です。
明治時代以降、私たちの多くが日本の物や美について軽んじていたところがあり、西洋の物や美こそが最高のものの様に思わされてきたのではないでしょうか。

日本人にあった生活とは、と考えた時、日本の古来からある食生活と物が心身共にしっくりくるように出来ているのに気が付きました。
日本人なのに日本の美を知らないのはもったいないと思います。
本は見開きで日本の心、美、生活についてを三章で構成された状態で説明がなされています。

簡潔に読みやすいので、教養のひとつ、日本人のたしなみとして読まれてはいかがでしょうか?

加藤ゑみ子氏のセカンドステージの始まりの本?  (2004-08-22)
加藤ゑみ子さんの著作には、ほとんど駄作というものがありません。そのため、彼女の著作が出るたびに「この1冊が最後かも」と思ってしまうのですが、こうしてまた新たな作品を手にすることができたことを、嬉しく思います。

本書は、これまでの著作の延長線にありながらも、1ランク上の内容になっています。と言うのは、今までの著作であれば、大した準備もなしに読んでも十分、内容を理解できましたが、本書に関しては、一定レベルの教養が必要です。たとえば第二章に出てくる「用の美」は日本文化の哲学と言っても良いほどの重要な概念ですが、こういったことを深く理解するために、私たちは勉強しなければなりません。

p.53で彼女は「形は機能に従う」というルイス・サリバン(建築家)の言葉を取り上げています。日本建築で言うと法隆寺の五重塔はこれに従った傑作であり、あの美しさは機能を忠実に反映するところから来ています。しかし時代が下るにつれて当初の基本がおろそかになり、五重塔の構造は徐々に妥協したものになって行きました(五重塔や三重塔と言われる木塔は全国に500以上ある)。

「用の美」は、建築のような大きなものでなくても、たとえば着物の「帯」や、日本の刀といった身近なものの中に見ることもできます。帯は、必要かつ最低限の形をしていながらも、それが最大の装飾となり、私たちを魅了します。日本の刀は西洋の剣のように宝石などによる「装飾」に価値があるのではなく、刃という「機能」が芸術の域にまで高められているのです。このように、装飾からではなく機能から来る美を「用の美」と呼びます。
本書を読んで「和」に興味を持った方は、他の日本文化の本も読んでいただきたいと思います。彼女もきっと、それを望んでいることでしょう。

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