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蒼竜社
グループ:Book
ランキング:4276
価格:¥ 900
ポイント:9 pt
発売日:2006-05-25
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カスタマーレビュー ![]()
BLと言うより懐かしのジュネ?
(2008-12-02)
前後編を通して読むと、結末には納得。読後感はひたすら切ないです。
と言うか、そうならなかったらBLではなくなっちゃうな、って感じで(ノω`*)
後編は衝撃的な展開で始まったので、新登場する女性(妻)と子供をどうやって攻にくぐり抜けさせるのだろう?と思っていたら、大事件が起きてす〜〜〜んごい暗い展開に。
でも受がその事件に冷静すぎて、ちょっと…話を膨らませきれなかった感が。
もっと慌てて、攻の事を忘れるぐらいにパニクっても良かったような。感情の動きが少なく、淡々と終わってしまった感があります。
その分、女性の方がヒステリックになってますが、感情の動き的にはそっちが正解のような気が。
で、その事件後に(普通のノンケならばそうならないんだろうけれどBLなので)受は攻に気持ちがどんどん傾いていくのですが…、
事件後の、女性の女として・母として・妻としての醜い感情がゴリゴリ出てきて、そこは受もそりゃ受け止められないわな…って思いましたw
ノンケが男に走る展開としては無理がなくて納得は出来るのですが、もうちょっと受の、自分の気持ちと向き合って激しく葛藤して欲しかった気も。
最終的には、受がちょっとナーバスになってる状態で攻に流された?って感じで一応ハッピーエンドす。
あと、女性(妻)があまりにも嫌な人間過ぎて、こんなに性格の良い受が何故この女性を選んだのか??と不思議に思いました。
まぁ…、ノンケ受を男に走らせる為には、そこまで行っとかないといけなかったんだとは思いますが。
でも最後の子供視点でのお話で、ちょっとでも女性の良い部分が見れたら良かったな〜って感じでした。
事件での、受の心の動きが冷静すぎたことと、本編が切なすぎたので、番外編でもっとほのぼのラブラブが欲しかったな〜って希望とで、★-1です。
でも定価で買っても損はない作品だと思います。
「単調=雰囲気がある」では無いと思います
(2008-11-28)
この手のジャンルの商業小説は初めて購入しました。
こちらでの評判が非常に良く、皆様「感動した」と仰っていたので購入に至ったのですが、
私には感動することができませんでした。
文章としてはとても読みやすく、さすがプロだなと思いました。
しかし、物語としてはドキドキすることもワクワクすることもヒヤヒヤすることもウルウルすることもなく、
ありがちな「過去になにかしらがあった陰の有る男二人」の話としか思えませんでした。
この手のジャンルがまだまだ未発達なんだろうなと感じさせた作品です。
一般の文庫を読み慣れている人には「こんなありがちで起伏の無い単調な話がなぜ人気があるのか」と
感じさせてしまうでしょう。
仮に男性同士での行為をはずして、一般の小説大賞に投稿してみたとしたら
「ありきたりの設定です。もっとオリジナリティーを」という批評が来ることは
一般向け小説家を目指している方々には一目瞭然かと。
恐らく実力のある作家さんだとは思いますので、もう少しひねりを加えた作品を出してほしいなと思いました。
起伏の無い作品でも雰囲気のある素晴らしい作品は多くありますが、最近は「単調=雰囲気がある」と
勘違いしているものがこのジャンルには多い気がしました。
素直に「おもしろかった」と読後に言える、そんな作品が出てくることを期待しています。
題に納得…
(2008-10-28)
どうして全後編なのに題名が違うのか〜?「箱の外」でないのか〜?…と、頭の固い私はこだわってしまうのですが…ならば何故前編が「檻の中」ではなかったのか?
何気ない日常から始まってゆくこの後編は、やがて怖ろしい展開をしてゆくのです!…余りにも主人公の堂野が可哀想!の一言が繰り返し襲い来る…
が、どれほど堂野が酷い目に会おうと、喜多川の思いには一片の狂いも生じない!
それがやがて主人公の悲惨な人生を、救いのある人生に変えてゆく。
栄誉のある人生でも、周りから一瞬の祝福ある人生でもないけれど…主人公が悲惨な展開のその後を生き抜いて行く為には、不可欠なものを得て…静かに生きてゆける。
後の短編で、喜多川の最後を看取った堂野の姿には…滅多にない落涙を禁じえませんでした。
喜多川の執念の賜物
(2008-09-29)
堂野と喜多川の娑婆での再開後が描かれる本作品を読み進めながら、果たして二人は一緒になれるのだろうか、またそうなる場合、最大のネックとなる堂野の妻と娘にはどんな展開がありえるのかといろいろ想像してみたが、堂野の生真面目な性分を考えるとどうしても、妻子、特に娘を捨てて喜多川を選択するのはあり得ないんじゃないかと自分なりに結論を出した。が、ここで妻と娘を一気に切り捨てることが可能になる悲劇のエピソードが仕組まれていた。正直、こんなご都合主義な事象がそう簡単に起きる訳ないと思いつつも、こういうことでもなければ、堂野と喜多川が、というか堂野が喜多川に寄り添うことは決心できないだろうなとも思えた。
所詮フィクションとは思いつつも、さらに本作品を読み進めるうちに、喜多川の一途で迷いのない執念にも似た、そしてどこか原始的な匂いのする堂野への愛情が私の心にも存分に染み渡り、何度も目が潤んで胸が苦しくなった。愛し方を知らない男が誰かを愛してしまった姿は、大変痛々しかった。
「雨の日」では、堂野と喜多川の互いを思いやる日常が、「なつやすみ」では、人間味が増した喜多川が幸せな最期を迎えたであろう事が容易に想像でき、胸が熱くなった。
最後に、本作品の上巻にあたる「箱の中」の終盤で、喜多川が6年の歳月をかけて遂に手にした堂野の居場所が記された紙を握り締めた挿絵において、喜多川の祈り泣くような姿が強烈だった。何度も見返してしまった。
ちょっと大袈裟かもしれないが、「箱の中」と「檻の外」ともに、これらを読まずしてBLを語るなと言いたい気持ちにさせられた。
心が痛くて、でも幸福感も味わえます。
(2007-09-17)
喜多川の愛は、まるで母親の後を必死に付いて回る雛鳥のように
無垢で、それゆえに痛々しい。
だけどその痛々しさが、堂野を惹きつけてやまなかったのでしょう。
この本のラストほど、幸せに溢れたBLは読んだことがありません。
悲しいのに、痛いのに、嬉しくて涙が止まりませんでした。
買って損は無いと思います。

