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佐々木 恒男
吉原 正彦

文眞堂

グループ:Book

ランキング:977541

価格:¥ 2,100

発売日:1987-05

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カスタマーレビュー

理性の限界を知り、その上で理性を活用せよ  (2008-05-13)
経営学、特に組織の意思決定の研究を行ったノーベル経済学賞学者サイモンの小著。
しかし薄いけれども、中身は十分にあると言っていい。


サイモンはまず人間の合理性を完全なものとみなす議論を退ける。
つまり、人間は限定合理性しか有していない。

しかし一方、なにもかも直感に従って動くモデルも非現実的だとする。

彼は、限定合理性を念頭に置いた上で、目標のための単純化を認める。
世界は非常に複雑だが、個々の要素の影響の及ぼしあいは少ないため、実質的には無視できる。
そのため、人間の限られた理性でもってして、自分の目標のために全力を注ぐのだ。

この考え方は、進化論的な考えとも親和的である。
進化論の近視眼的な環境への適合の要求は、上記の理論と合致している。

その場合は、ある程度の利己心は認めなければならない。
その利己心が、目標を定めて人を動かすのだ。
理性はそのためのマシンである。


さて私の興味を引いたのは、本筋からは外れそうだが、民主主義の意思決定のところである。
人は自分の関心のある事柄において、自分の立場にもっとも有利な人に賛成する。
だから理性的に代表が決定されているとは言いがたい。
人間心理をうまくついていると思う。


サイモンの、限定合理性と不確実性、意思決定の理論のエッセンスが詰まっている。
古い本だが一読に値するだろう。

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