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丸山 直樹

山と溪谷社

グループ:Book

ランキング:63887

価格:¥ 1,575

発売日:1998-11

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カスタマーレビュー

山野井泰史を厳しく綴っているが  (2007-09-30)
なぜ登るのか。
そこに善なるものがあるからだ。
すなわち山登りとは「人間が本来もつ、善性への回帰である」と。

本の中は、仮説、確認、検証が続いています。
仮説を確認する部分が曖昧であるため、正確な検証はできていません。

著者は、インタビューを続けていくプロセスで本当に山野井泰史のことが好きになって行ったのでしょう。
厳しく綴っている本当の意味は「山野井泰史の生」を心から願っていることのひとつの表現方法なのかもしれません。

登山は、人間が神に近づこうとする行為であり、結局は「イカロスの翼」になることが分かっていても止められない真の宗教的儀式なのかもしれません。

現状はこっちで  (2006-10-18)
山野井氏には自著と他著の2冊があるが、山野井氏には悪いが「やる人」ならまずこっちが買いだと思う。
まずこっちが先に書かれた、ということもあるが、記録として読むならどっちも同じようなもので、氏のベストクライムの「クスムカングル」がどっちにもないなら、「山野井は凄いんだぜ」というこっちがおすすめ。

単独登攀だから見える世界。  (2005-11-26)
事実上世界最強の単独登攀の登山家、山野井泰史さんを書いた本。
丸山さんの文章には癖があるけど、山野井さんの人生の濃さには太刀打ちできない(笑)

単独登攀でしか味わえない世界があると思う。
そこは容赦なく危険なんだけど、同時に素晴らしく甘美な快感が満ちている。
この本で山野井さんは、時に楽しそうに時に情け容赦の無い言葉で、その世界を説明する。

その内容が理解できない人もいるだろうし、すっかり心奪われた人もいるだろう。
あえて言うなら、自分の全てを賭けて夢中できる目標を見つけた人は、本当に幸せだと言うこと。

ちなみに、山野井さんの憧れの人の一人は、植村直己さんだそうだ。

クライマー山野井泰史の半生記  (2005-10-17)
山岳ノンフィクション作家の丸山直樹による、クライマー山野井泰史の半生記。
山岳雑誌『山と渓谷』97年8月号から98年6月号に連載されたものを取りまとめたものである。
新聞や雑誌の記者をしていた著者ならではの、精力的な取材に基づいているため、事実関係については、幼い頃のことから細かくフォローしている。
しかし、著者自身が登山を得意とするためであろうか、著者の人間性や考え方があまりにも文章に現れていて、私にはすこし読みづらかった。まるで、「団体にくみせず、自分のやりたいことを貫くが、他人にはやさしい」という著者が書きたいクライマー像または人間像があり、それにあわせて事実を解釈しているように思えるのだ。
1997年当時、一般にあまり知られていなかった山野井の業績を取り上げたという意味で画期的な本ではあったであろう。しかし、現在では、一般の読者にとっては、この本が出た後に出版された山野井自身による『垂直の記憶』や、沢木耕太郎による『凍』のほうが断然面白い。もちろん、特別に山野井ことを詳しく知りたいという人や、著者の考え方に共感する人にとっては、現在でも読む価値のある本である。

答えを探している  (2005-02-14)
著者の丸山直樹さんは、なかなかの論客だと思います。
ひとりの稀有なソロクライマーの生きざまから、なにかの答えを導き出そうとしています。

丸山さんはフリーのライター(?)。
その著者の目を通して、山野井泰史という珍しい人を描いています。

最初の部分では、丸山さんが山野井さんを注目するにいたる経緯が書かれています。この部分は少し冗長。丸山さんのいきさつよりも、すぐに山野井さんの紹介に入ったほうがいいような気がしました。

ですが、本人ではなく第三者が、山野井泰史さんを語っている、という点がわりとおもしろかったです。山野井さんのひととなりが、よくわかります。山野井さんの周囲にいるひとびとからの多数の証言や、奥多摩にある自宅までお邪魔してのつきあいから、じわじわと、そのひととなりが伝わってきます。

わたしは山とかクライミングに興味があったので、楽しく読ませてもらいました。でも、興味がなくても、おもしろいかもしれません。変わった生き方をしているひとりの男の紹介本だからです。

そういう意味では、常人から突出した山野井泰史さんの半生を読みおわったあと、あらためて自分の生き方はどうなのかな、と考えさせられる作品に仕上がっています。

後半に書かれている「It is there」という意味が、日本語訳では「山がそこにあるから」となってしまい本当のニュアンスが欠落しているのではないか?と疑問符を投げかけているあたりが、おもしろかったです。著者の日本人に対する観察眼にも、同感できました。

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