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E.J. Hobsbawm
野口 建彦
野口 照子
長尾 史郎

みすず書房

グループ:Book

ランキング:738039

価格:¥ 5,040

発売日:1998-12

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帝国の時代〈1〉1875‐1914

カスタマーレビュー

下巻ー生活史・文化史・終章  (2008-08-06)
 下巻は、生活地盤を固めたブルジョアジーの生活ぶり、女性の権利拡大運動、芸術の各分野での変容、自然科学の各分野での変化発展、人文科学・社会科学の数々の刷新、民族運動や帝国主義の拡大によって起こったいくつかの体制転覆=体制交代、そして19世紀の世界システムを永遠に変えてしまう第一次世界大戦の勃発直前の空気感が、この巻の最後に描写される。
 上巻がいわば「大状況」に関わる内容だったのに対し、下巻のほとんどはその政治的・経済的・社会的「大状況」の下で起こった各社会集団、各社会階層の中の人々の変化を辿り直している。この二巻組の著作の特徴は、例えばブルジョアジーといわれる社会的生活様式や当時の女性の生活様式、芸術家の作り出す作品内容や形式、科学者の知見とその受容といった事柄が、上巻で分析された「大状況」と無縁でないばかりか、それに規定されつつ「大状況」自体を部分的に規定している様子が読み取れるように構成されているところだ。それは単純な経済決定論や歴史的必然に則った法則性としてではなく、「こうであってもよかった」という含みを残している。結果として、歴史の教科書めいた無味乾燥さはない。終章に描写されている、各国の各階層の人々がそれぞれ戸惑いながら戦争という流れへと進んで荷担してしまう様子が、とてもリアルだった。

 

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