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PHP研究所
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文系人間のための金融工学の本―デリバティブ裏口入門 (日経ビジネス人文庫 ブルー ひ 6-1)
カスタマーレビュー ![]()
賭け事という視点から確率統計論の凄さと、それに対しての人間の判断力や理性の限界を示す
(2008-06-30)
面白かった。確率統計の凄さを教えてくれる本としては、「その数学が戦略を決める」と並ぶくらい面白い。いや、対象を絞ってじっくり検討しているという点では、むしろこちらの方が実際には含蓄があり、役に立つかもしれない。
確率、分散、そして期待値。実は、それだけなのだ。しかし、これが深く、冷たく、凄い。本書は、賭け事に焦点を絞っているが、人間心理と確率統計論の対比によって、人間というものがもつある一面を浮き立たせることにも成功している。さらには正確な数学的知識に頼らない場合、人間の理性や判断力というものがいかに底が浅いものになってしまうかも垣間見せてくれる。
それにしても、著者は相当賭け事に詳しい。本書の面白さは、単に学者が書いているというところにあるのではなく、自身も若いときからいくつかの賭け事に夢中になってきた経験に裏打ちされているところにある。
ちょっと古い本なので、totoに関する詳しい情報が無いのは残念だった。また、この考え方は社会や人生の様々な場面で応用可能な部分があると思われるので、別章で確率統計論で儲けている他の産業、例えば生命保険などの考え方についてもさっと紹介してくれたらよかった。
ギャンブルとの付き合い方
(2008-06-23)
素直に面白かった。
特に絶対に負けないシステムとして提示された「セルフ胴元ボックス」
という手法はあまりに真面目な文脈に唐突に出てきたので、本当に笑って
しまった。文章の構成が上手なのか、力の抜くポイントをこころえている
のか、やたらと読ませる文章だった。
ギャンブルをやっている皆さんはおわかりだと思いますが、ギャンブルで
ずっと勝ち続ける(勝ち越す)ことは不可能であるということが本書では
冷静に述べられています。けれど、どうしてもギャンブルに夢とか浪漫を
感じずにはいられません。損をするのはわかっててもついついやってしま
うのがギャンブルかと思います。(実際に私もそうですので)
そういった人がギャンブルとの付き合い方を見直すために本書は書かれて
います。ギャンブルは楽しむもので、それに振り回されるのは駄目でしょう。
著者がギャンブルを愛していることがひしひしと伝わってきました。
確か著者は日本へのカジノ導入推進派だったと思います。本書の中にあった、
(控除率が恐ろしく高い)宝くじを買うのは所得レベルの低い人に多いと
いう話、これでつながりました。所得レベルの低い人に夢をみさせて、お
金をむしりとっているとして著者は宝くじを批判し、むしろカジノみたい
な控除率が低く、所得レベルの低い層が深みにはまらない、夢をみないよ
うなギャンブル環境にしろということなんですね。納得しました。
勘違い君に送る本
(2008-04-19)
マカオ旅行のツアーで一緒になったオヤジが帰りの空港までのバスで若い夫婦に自分がいかにカジノで遊びなれているかやブラックジャックのウンチクを語っていた。今回は負けたけどそれは隣のplayerがド素人で流れをつぶしたからだと。
その後ろの席で私は、ブラックジャックは他のplayerがどうやろうが自分に影響ないし、このオヤジがいたカジノではディーラーの札がburstであったとしてもプレイヤーがburstであればdealerの勝ちというルールなのでBasic strategyを改良しても結局は通用しないだろうが!
と心の中で言った。こういうオヤジにならないための本です。このオヤジみたいなことを言う友人がいたら、この本を渡してください。
確実に負ける掛け方が載っています
(2008-03-16)
確実に勝方法は無いが、確実に負ける掛け方は存在する。当たり前なのだろうが、欲に眼がくらんだ人(ぼくも含める)は、ついつい勝方法が存在するのではと淡い期待を持ってしまう。ギャンブルは、最終的には胴元がどれぐらい上前をかすめているかにかかってくる。宝くじは、53.6%も上前をとられている。つまり、掛けた半分も帰ってこない勘定になる。パチンコは意外と約97%で期待値は高い。だからといって、パチンコは勝ちやすいということにはならない。それは、勝っている時に止められないという別の要因がからんでくる。つまり、勝っているときに止めるということが大事なのだ。
海外でカジノに行こうというひとはぜひ読んで欲しい。というのは、カジノで負けない法則として、教えられている「倍追い法」が実は確実に負ける法則であるという驚愕の事実が分かるだけでも有効である。カジノで勝とうなどとはゆめゆめ思わないこと、それがこの本の結論であろう。
統計学上の「必然的なゆらぎ」
(2008-02-28)
本書の内容を一言で言うと「ツキとは統計学上の「必然的なゆらぎ」である」ということになる。考えてみれば当たり前のことである。胴元の取り分が大きいギャンブルを続けていれば、結局のところ負ける確率が非常に高くなるのも当然のことである。
が、あらためてこのことを具体的に実感させてくれるという意味で本書は有用である。
自分の問題意識に引きつけて、本書の内容をとらえなおしてみること、私自身は株式投資について考えたが、は意味のあることだと思う。例えば、コストの高い(つまり、胴元の取り分の多い)金融商品は、それを買う側(ギャンブラー)にとっては不利にはたらき、負ける可能性が高くなるということになる。

