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井堀 利宏

日本経済新聞出版社

グループ:Book

ランキング:180413

価格:¥ 1,890

ポイント:18 pt

発売日:2007-08

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カスタマーレビュー

将来の子供たちへのツケ回しはもうやめよう。  (2008-02-24)
 消えた年金記録問題が世間を騒がせて、そろそろ半年になる。政府は、3月までにはめどをつけるとしているが誰が見ても難しいのは明らかである。

 本書は表題のとおり、「小さな政府」論者への問題提起をしつつ、著者の考える効率的な政府のあり方を提示している。

 確かに、ここのところ先進国中最悪の財政状態にあるにもかかわらず、歳出削減を続ければ増税などしなくてもなんとかなるような論調になりつつある。しかし著者は、わが国は歳出規模では大きな政府にもかかわらず、税負担では小さな政府であり将来世代に負担を先送りしているとし、受益と負担のリンクを明確にする必要があるとしている。このため、大きな政府の代表である北欧諸国の現状分析や、社会保障制度の改革、効率的な政府のあり方、政府財政の望ましい大きさについての議論を展開している。
 とくに、年金についての著者の提案は具体的で、わかりやすい。年金については、どこまでを年金でまかなう必要があるのか再定義をした上で、賦課方式から個人勘定方式への移行を提言している。
 また、最近の格差論については、地域間格差にバイアスがかかっており、むしろ重要なのは世代間格差の是正であるとしている。

 「消えた年金」問題よりも、「消える年金」のほうがはるかに大きく重要な問題である。
 将来の子供たちへのツケ回しはもうやめよう。

財務省よりの、冷徹な学者の本という印象が強い  (2008-01-03)
筆者の結論は、消費税率10%の規模の中規模の政府だというもの。そう考える根拠は、サブタイトルのとり、痛み(増税=負担)なき財政再建路線(歳出削減のみ)は問題を先送りするもので、危険だというのが、筆者の主張である。

数式やこ難しい理論が出ない点で平易に書かれているが、財務省よりの主張で、ややワーキングプアなどの社会の現実をまるで無視したような、冷徹な学者の本という感じがする。
貧乏人など弱者は市場では救われないので大きな政府を支持し、お金持ちは持てるものなので小さな政府を志向するという主張はそのとおりで、学者はそこそこのお金持ちではあるが、弱者寄りでないとかっこがつかないので、日和見的に中規模の政府がいいということか。

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