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高橋 洋一

日本経済新聞社

グループ:Book

ランキング:80728

価格:¥ 1,995

ポイント:19 pt

発売日:2004-01-26

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カスタマーレビュー

バーナンキは作戦通り実行中であることがわかる  (2008-05-31)
FRB理事時代のバーナンキ氏(現FRB議長)の5つの講演とインタビューを、「霞ヶ関埋蔵金男」こと高橋洋一氏が翻訳している異例の書だ。

2004年の発刊であり当時であればさして注目されなかったことであろうが、現実に米国が金融危機に直面し、かつ訳者の高橋氏が「時の人」となったので本書はがぜん魅力的なものになったのではないだろうか。

注目すべきは、バーナンキの講演の一つ目の訳文。

今日FRBが実行している作戦は、すべて準備済み(少なくともバーナンキの頭の中には)であったことが、惜しげもなく披露されている。

一流経済学者からFRB議長へ  (2005-10-05)
次期FRB議長にこの2月から就任するバーナンキによる5つの講演、及びインタビューが収められています。講演に基づく文章ということでそこまでテクニカルな話は出てきませんが、脚注を読むと分かるように彼の多くの主張がきちんとしたアカデミックな背景をもったものであるため、読者は安心して読むことができるでしょう(少なくとも、著者の主張が単なるいい加減な思いつきや、学問的な背景の全く無い暴論である、といった心配はしなくて済むでしょう)。個人的には、彼が日本銀行に対して強く導入を主張する「物価ターゲティング政策」の議論、及び導入の可能性を示唆している「日本銀行による国債の直接買い入れ」の議論に興味を覚えました。前者は、物価の上昇率であるインフレーションレートを一定の範囲内に収めさせることを中央銀行がアナウンスする「インフレーション・ターゲティング政策」を一歩進めて、物価自体の目標値をある期間に渡って定めてターゲットとするものです。僕の知る限り、物価ターゲティング政策を一般向けの啓蒙書で議論しているのは、本書以外にはほとんどないと思います。後者の「国債の直接買い入れ」に関しては、その正の効果の部分にほとんど焦点が当てられていましたが、負の部分、つまり導入に際するリスクにももう少しページを割いて言及して欲しかったです。
最後に、解説1の中で紹介されているブラインダーのコメントがバーナンキのスタンスと対称的だったので引用します。ちなみに彼はバーナンキと同じプリンストン大学教授でかつてFRBの副議長を勤めていました。

「近年、動学的非整合性の問題に基づいて、再び『ルールか裁量か』の論争が活発になっているが、私の見たところ、学術研究は見当違い、もしくはとるに足らない問題を扱っており(中略)、こうした研究が中央銀行の実務にほとんど影響力を持たなかったのもうなづける。学問はもう少し実社会から学ぶべきと言えよう。」

ううむ耳が痛いです。。。

無料で読める講演原稿の翻訳本  (2004-02-05)
新聞広告で、今やFRBでグリーンスパン議長に次いで市場に影響力のあるバーナンキが金融政策について論じた本が翻訳されて出版されるの知って、早速注文を出した。届いた本を開けてびっくり、見覚えのある講演原稿をいくつか翻訳しただけの本であった。この本に掲載されているバーナンキの講演文5つはすべて、FRBのホームページで無料で入手できる。バーナンキの英語はグリーンスパン議長のそれよりずっと平明なので英語に抵抗の無い方であれば原文を読むことをお勧めする。

2002年8月にFOMCのメンバーとなったバーナンキは、学者出身の金融や物価について詳しい理論派で、セントラルバンカーとしてはやや異色だが、いまやFedの(これまでのパターンと違った金融政策)方針を世の中に噛み砕いて説明することに関して中心的な役割を担っている。

ここで、翻訳されている講演は、この1,2年思いがけない物価上昇率の下落に見舞われた米国経済に対して試行錯誤するFedの姿を一つの側面から知るという意味で興味深いものになっている。学者であったバーナンキが、セントラルバンカーとしての経験が長くなるにつれて、低インフレが継続する原因のメカニズムをより複雑なものとして考えるようになったようだ。日本の金融政策に対する講演文もあるが、(米国経済のように)時間をかけて分析した結果に基づいたものではなく、バーナンキなりのアイデアの提示といった位置付けであろう。

星2つとしたのは、この講演文の内容に対してではなく、買う必要のない本であったという意味である。Fedの高官の金融政策に関する講演文ということであれば、グリーンスパン議長ののもなど重要なものが他にもいくつもあるのだが、バーナンキのものだけ取り出して約した出版社の意図は良く分からない。

尚、この本には翻訳者の解説がついているが、これは解説というよりは翻訳者の日本の金融政策に関する主張であった。

リフレ派の新約聖書  (2004-02-01)
FRBのバーナンキ理事はプリンストン大学で教鞭をとったTopマクロ経済理論家であると同時に,それを援用し大恐慌研究にあらたな知見をもたらした研究者である.実務・理論・歴史の三拍子そろった氏の金融政策に関する考え方を知る上で本書は格好の入門書となっている.本書は氏の5つの講演を中心に構成されているが,そのいづれからも浮かび上がってくるのは,金融政策(ひいてはそれを行う中央銀行)の重要性の認識とデフレへと闘うという確固たる信念である.現代日本では,中央銀行に「できることはない」「たいして経済に影響を与えない」といった見解が示されることがあるが……それが明確に誤りであることを知るためにぜひ一読いただきたい.また,同書には訳者である高橋洋一氏の解説が添えられているが,こちらもリフレ政策の根拠とFAQがまとめられており議論の整理に有用であると考えられる.

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