Amazon - shikencho

アイテム詳細

水野 和夫

日本経済新聞社

グループ:Book

ランキング:173616

価格:¥ 2,100

発売日:2003-02

只今品切れ中

このページのURLは
http://www.shikencho.com/shop/asin/Books/4532350123/

この商品を買った人はこんな商品も買っています。

虚構の景気回復 - 「統合と分断」の時代をいかに生きるか

所得バブル崩壊―危機の連鎖を招く「バブルの負の遺産」を断ち切れ!!

資本主義2.0 宗教と経済が融合する時代

人々はなぜグローバル経済の本質を見誤るのか

米国発世界不況で日本はどうなる!? (洋泉社MOOK)

カスタマーレビュー

思いつきもここまでくると凄い、超ド級のトンデモ本  (2003-08-18)
 読了後の感想は「思いつきもここまでくると凄い」。余りの「凄さ」に頭がクラクラした。小菅著『日本はデフレではない』はその題名とは裏腹に「良いデフレ論」をタラタラ述べたものだが、本書は正々堂々とデフレを肯定している、デフレ擁護論の「集大成」といえる。当然、「集大成」であるのでマスメディアで良く見かける「トンでも」ない経済観が一冊に集約されている。

 本書によれば、デフレは止まらない、これは世界的はデフレになるのだ、ということで、その理由と言うのが、ソ連崩壊後世界的に供給能力が飛躍的に増大、ITが世界最低水準の賃金と最高水準の技術を結びつけたからだ、というのであるが、いずれの主張もただの思いつき。

 まず「旧共産圏が世界経済体制に組み込まれた」というが〡?「旧共産圏」を挙げているのが「中国」だけ。旧共産圏でも例えばロシアでは生産能力が低下して「高インフレ」が進んだけど、これは何だったんだろう。

 また1990年代にはアメリカでニュー・エコノミーなんてのがもてはやされたが、その一方でITは生産性上昇に全く寄与していないという議論もある。本書は当然こうした議論を一切無視である。

 引用している文献にも節操がないと感じた。「歴史学者や作家からはそれまでの経済常識をくつがえすような、パラダイムの転換を迫る考え方が提示されている」としてその発言を引用している(歴史学者野田宣雄と作家の五木寛之)が、「ローマ帝国崩壊やモンゴル帝国の欧州征伐に匹敵する」だの(自殺者急増のここ10年の日本について)「見えない内線の真っ只中」「心ち?内戦」などという発言を真に受けているのか?

 著者は、ここ10年の自殺者の急増の理由に挙げられる「経済的困窮」について「人々が人が経済問題だけで死を選ぶとと考えるのは浅はか」だという。しかし、景気の変動と自殺者の増減に明確な関係があることは学会でも報告されている。(野口・田中著『構造改革論の誤解』に同様の指摘あり。)著者の経済観には致命的な欠陥があるのは間違いなさそうである。

最適な入門書  (2003-08-08)
二次資料を集めただけだから星2つ、とのコメントが下記にありますが、私は良書だと思います。そもそも、良い教科書は二次資料に基づいてます。二次資料をどう料理したかがポイントです。その意味で、本書は知的な刺激を与えてくれます。歴史上の最長デフレは約25年です、しかし今度は100年だ、と本書が主張している論拠は、元共産圏諸国が世界システムに組み込まれたこと、その世界システムがインターネットで一体のシステムになったことにあります。この二つの衝撃の規模は、蒸気船、鉄道と電報システムという19世紀後半に生じた衝撃と比較してはるかに規模が大きい、というのが論拠です。残念ながら、規模が大きいことの定量的な比較資料があまり在りません。ですから100年の根拠は薄弱だと桊??います。しかし、本書がとっているいくつかの視点と予測は当たっているのではないか、と思います。私は元技術者で20年以上技術史と経済史に関心があり、本書が上げている資料もかなり原書で読みました。本書は経済的側面だけで100年デフレを主張していますが、そこまで主張するためには、人類の世界観の変遷と今後の展開に関する検討が不可欠である、というのが読後感です。

経済現象のバイブル  (2003-07-27)
 デフレとは、「柱」のようなものだとか、「ホース」のようなものだとかの諸説の中で、やっと「象」の全体像を解説する本に出会った。デフレだけでなく近代の経済現象全般を読み解くバイブルのような本だ。三菱証券理事チーフエコノミストの著者は、このデフレは世界規模で100年続くという。但し飛びがちな論理が難解な本だ。数式が多く微分まであるが読み飛ばしても文脈は分かる。著者の武器は(1)計量経済学と(2)歴史データ・視点だ。全体の2割強79頁の引用文献リストが著者の勉強量の証だ。

 著者は、欧州市場の統合に伴って発生した17-18世紀のデフレの150年間が、中国や旧共産圏を世界市場に取り込んだ現在と類似し、21世紀はデフレの世紀になるとする。また日銀が通貨量を増しても一般物価にほとんど影響!が無い理由を明快に説明している。

 著者はデフレで何が困るんだ、困る人もいるが一般国民にとってはデフレも悪くはないんだ、100年間共存しようと呼びかける。20世紀型経済の維持に汲々としていると、世界の工場中国と、世界の金融帝国米国の間で日本は立ち往生すると警告している。

100年デフレ  (2003-05-06)
著者は日々マーケットと向き合ってきた。
「デフレは貨幣現象なり」を金科玉条のごとく唱え、マネーが過剰に供給されればわが国が直面している経済問題が片付くと主張するマネタリストの考えは、マーケットを見る限り、トンデモない的外れということになる。
金融の量的拡大の結果生じたのは、日本の国債本位制であり、米国株バブルへの貢献であったからだ。

二次文献ばかりの歴史書  (2003-03-07)
えっ?なんで星2つ? そう思うあなたはなかなかスジがいいね! しかしまってくださいよ。この本。ある意味で正統的なデフレ擁護論の集大成である。例えばこの手の歴史書モドキが準拠するウォーラスティンやブローデルは過去の歴史を甦らせるため何年もの地道な資料発掘とその評価を積み重ねてきた。その上で彼らの歴史観は賛否を別にしても尊敬に値する。しかし水野氏の本には地道な歴史検証はない。すべて二次文献に依拠しているし、安易に16世紀の歴史どころか500年の歴史をひとまたぎである。そのようなガリヴァー旅行記が好きなかたは読まれるといい。えっ? そんなに皮肉的でなんで星2つか? それは歴史的デフレ擁護論の決定版への「好意」とおもいねえw

Special Menu

Category Menu