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日本経済新聞社
グループ:Book
ランキング:48680
価格:¥ 840
発売日:2000-11-07
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デル創業の頃までのエピソードが面白い
(2008-02-19)
「ダイレクトであることがどれだけ強力でありがたいものかを私が初めて体験したのは、十二歳のときである。」という出だしがから本書はスタートしますが、そこから創業の頃までの話が滅茶苦茶面白いです。「アメリカのスーパースターは子供の頃からこんなアタマの使い方していたのか」と感動しました。その後はデル成長の歴史、成功の要因等について書かれていますが、私自身がポイントと考えたのは最後の方に出てくる第14章、「差異化が競争優位を生む」というところでした。「競争優位を生み出し、維持したいのであれば、差異化を図るのは常識のはずだ。だが、実際にはそれが常識になっていない場合が多い。多くの企業は知らず知らずのうちに、ライバルと大同小異の戦略を採用してしまっているのである。」というコメントはまさしくそのとおり。デルさんのレベルとは比べ物になりませんが、自分もこの点を意識してビジネスをすすめていかねばならないと感じた次第です。
現在の問屋をすっ飛ばすダイレクトモデルを築いた帝王が語る。
(2007-12-21)
著者のマイケル・デル氏は米国でPCの販売を製造業者や販売会社を介さず直に注文を受け取りお客様のニーズに合った仕様のPCを組み立てて配送するダイレクトモデルを築きデル王国を築き上げました。
大学時代に学生寮で組み立て販売をやっていたことからスタートしていくわけですが、その過程がおもしろい。
下手な小説よりわくわくさせてくれます、学生時代に読みたかった。
以下印象的だった文面
『もちろん高校の授業では、新しく会社を作って経営する方法なんて少しも教えてはくれなかった。
だから、私がさまざまなことを学ばなければならないのは当然だった。
そう、私はもっぱら実際の経験と多くの失敗を通じて、それを学んでいった。
最初の頃学んだことの一つは、大失敗と学習とのあいだには相関関係があることだった。
失敗すればするほど、早く身につく。ご想像のとおり、私はとても効率的な人間なのだ。』
(第2章 冒頭より)
デルの創業者による成功の物語
(2007-01-28)
デル・コンピュータのビジネスモデルはダイレクトモデルと呼ばれていますが,マイケルがこのダイレクトモデルをどのようにして作ってきたのか,ダイレクトモデルにはどのようなメリットがあるのかなどが創業者自身によって語られています.
ダイレクトモデルには,中間マージンの排除や受注生産による在庫の圧縮といった目に見える効果がありますが,さらに重要な点は顧客ニーズを的確に把握しやすいと言うことです.デルはこのビジネスモデルを忠実に守ることによって発展してきたと言ってよいでしょう.ただし,道のりは必ずしも平坦なものではなく,このポリシーを見失い業績を落としたこともあるようです.
コンピュータ・ビジネスとしてはデルのやり方は独特のものですので,この業界のビジネスモデルに興味のある方は必読です.
いずれは破綻する可能性は残っている
(2007-01-24)
デルの成功は現在の管理会計では当然の手法ですが、当時としては画期的だった。
そして、現在でも有効であり、企業の改革に有効だと思います。
しかし、だからと言って全ての企業がデルの手法をそのまま導入する事は危険です。
何故ならば、デルは直販に特化したビジネスをしているのであり、代理店や小売部門を持つ企業がそれを行えば自社内で競合を起こしてしまいます。
また、在庫を持たないことがデルの強みではありますが、同時に企業としてはアキレス腱となります。
デルのコンピューターに採用されている某社の電池は発火事故を起こしたのは'06のことですからまだ覚えている方も大分思いますが、ではデルはそのリスクに対して直ぐに対処できたのでしょうか?
他社より劣るスペックだが大量に安定供給が効く部品で組み立てられたパソコンを作るのならばそのリスクは回避できます(サプライヤを変更すればよいだけです)。それを行ったらデルのビジネスは成り立ちますか?
そんなことを頭の隅に置いて読むと面白いですね。
それは奇跡ではない
(2005-03-09)
自分の夢と、顧客のニーズが一致したときが、最高のビジネスチャンスなのだと思います。
市場シェア世界一となったデル・コンピュータの創立者、マイケル・デルのサクセスストーリーです。けっして傲慢なところは無く、夢、努力、仲間たち、苦悩、不幸が素直に記されています。
当時パソコン市場はIBMやHPが支配していました。ミクロ経済学で言うところの独占・寡占に近い形です。しかし顧客のニーズはまったく満たされていませんでした。メーカーは業務用パソコンこそが市場の王者であると決めてかかっていたのでした。
そこをついたのが、当時大学生だったデルさんです。個人だってパソコンがほしい。自分もパソコンが大好き。日本で言うとヤマト運輸の宅急便の開発です。注目するべきは、この発見は、デルさんの眼が天才的慧眼だったというわけではなく、子供のように素直な気持ちで見ていたところです。
顧客のニーズを基に組織をセグメンテーション、有名なトヨタ自動車からヒントを得たサプライチェーン「ダイレクト・モデル」、各事業部にキャッシュフローを機軸とした財務指標ROICを利用した評価、リーダーと社員とのコミュニケーション……
学校の勉強がつまらない、将来の見通しが不安、毎日が退屈、そんな人には希望とやる気を、それらを持っている人にも『俺も負けていられないぞ!』とハッパをかけてくれる。
そのうち岩波文庫の青帯(白帯ではない)になりそうな予感です。

