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小宮 一慶

東洋経済新報社

グループ:Book

ランキング:137039

価格:¥ 1,575

発売日:2002-05

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カスタマーレビュー

著者は、「コストワールドの人」、それとも、「スループットワールドの人」?  (2002-07-22)
本書を一読して、まず、感じたことは、著者の立場が明確ではないのではないか、と言うことであった。すなわち、著者は、「コストワールド」に所属する人なのか、はたまた、「スループットワールド」に所属する人なのか、立場が不鮮明である。

例えば、50頁から51頁に掛けて、従来の原価計算の問題点の解決策として、ABCとスループット会計を挙げ、「ABCを利用すれば、従来の間接費賦課方法よりかなり正確に賦課できる」、続いて、スループット会計については、「もっとも、この方法には単位あたりのあらかじめのコスト計算ができないという問題点もある」と書いている。しかし、もともと、TOCは、「有効な意思決定に使える単位原価は計算できない」とする立場であり、したがって、「ABCもflawedな考え方であり、意思決定には使えない」という考え方をしているので、この記述は、読者を誤まらせる。同じ意味から、46頁の、「このやり方(従来の原価計算)も製品の生産高が安定している場合や、賦課する経費の算出をこまめに行う場合には有効に機能する。」という記述も、著者が、意思決定に使える単位原価は計算できる、という立場の方のようである。仮に、ご自身を「スループットワールド」に所属すると主張されるならば、これらは、著者のTOCの理解の度合いを示しているように思う。

29頁の、製造工程においてボトルネックとなっている工程をフル稼働させる具体的方法としてロッドを挙げているのは、日本能率協会マネジメントセンターの資料の読みが浅いせいではないかと感じた。

102頁の、「なぜ、日本ではTOCが普及しないのか」の理由として挙げられている三つの理由も、「本当?」とまゆに唾の感あり。普及しない理由は、単に、TOCを知らない、そして、理屈っぽくない国民性、そして、変化を好まない国民性のせいではないだろうか。TOCのインプリメンテーションは、TOCの精神に基づくリエンジニアリングを、短期間で行うことであると思います。

結論的にいえば、書店のTOCの書棚に乗っているこれまでの本に含まれている正当な情報に追加するものがないだけではなく、読者のTOCの理解を誤まらせる可能性のある本と、言わざるを得ません。

ひどい本  (2002-05-30)
内容的には、「経営にスループット概念を取り入れろ」と言うのが作者の主張。これまでのTOC入門書を焼き直し見開きにして見やすくしたものである。
但し作者も断っている通り、TOCの門外漢であるが故の間違いが多い。
特に思考プロセス、DBRは笑えない間違いが多い。

問題は、能率協会から出版されている「TOC戦略マネジメント」と酷似した図表や思考プロセスの展開手順である。引用を断っている場所が一箇所あるがそれ以外参考文献などの掲載もない。
いずれにしてもあまり読む価値がある本とは思えない。

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