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東京創元社
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カスタマーレビュー ![]()
アメコミ風スペース・オペラの王道
(2008-01-17)
石田衣良「ブルー・タワー」がそのラストでオマージュを示した作品ということで手に取ってみました。って石田さん。ラストだけじゃなく骨格まるまる拝借したでしょ! ……ま、それはいいとして(よくはないが)。
訳の問題もあるのでしょうが、最近のディテールに正確を期した小説群と比して、ストーリー重視の古典SFは台詞の端々や小道具の名称などに多少おおらかな大雑把感があって、その辺に古くささがこびりついている感じはどうしても拭えないんですが、銀河を股にかける壮大なスケールといい、息つかせぬスリリングな展開といい、スペース・オペラの王道と言うに相応しい読み応えです。頭を使って終始正攻法で敵を迎え撃つ正義の主人公、どこまでも付き従う美しいヒロイン、屈強で個性的な宇宙の男達……読んでいて目に浮かぶ場面はどこまでも原色アメコミタッチでしたけれど(笑)。
『ディスラプター』のラプターとは猛禽のこと?
(2005-10-25)
エドモンド・ハミルトンの本の中で、私にとって一番
記憶に残る本です。
今から30年くらい前に、エドモンド・ハミルトンの本が
出るとすぐ買って読むほどのファンでした。
先日、息子に何かSFの話を聞かせてと言われた時に真っ先
に思いついたのがこの本です。
そして、この本の中で最も印象深いのは『ディスラプター』という
宇宙をも破壊しかねない兵器です。
その当時、宇宙戦艦ヤマトが流行っていましたが、
デスラー総統と名前が不思議と似ているのが印象に残っています。
主人公ジョン・ゴードンは、心と体を入れ替える装置により、
未来の中央銀河系帝国の第2王子(ザース・アーン)とその立場
を入れ替えます。未来の地球についたジョン・ゴードンは
帝国と敵対する暗黒星雲同盟の強襲に合い拉致られそうになります。
その時、ハル・バーレル率いる帝国宇宙艦隊が現れて
暗黒星雲同盟の撃退に成功します。
この襲撃により暗黒星雲同盟と中央銀河系帝国は、重大な
局面になったと認識され
ザース・アーンとなったジョン・ゴードンは、中央銀河系帝国
の首都へ護衛と共に送られることになります。しかし、首都
に到着と同時に暗黒星雲同盟の謀略により、皇帝(父)が殺
され、ジョン・ゴードンは裏切り者として追われる立場になります。
さらに帝国の裏切り者により暗黒星雲同盟へ連行されるのです。
ジョン・ゴードンは、行動を共にするリアンナ(フォマロート王国)
王女と共になんとか暗黒星雲同盟を逃げ出すことに成功します。
そして、自分の無実を証明しますが、第一王子(ジャル・アーン)が
反逆者に襲われたことにより、中央銀河系帝国の最高責任者として
その効果もわからない『ディスラプター』を使って暗黒星雲同盟
と戦うことになるのです。
スペースオペラの傑作
(2004-06-17)
1950年の作品なのに、今読んでも全く面白さ的に色褪せていない。正直、『さすらいのスターウルフ』のような古くさい(今思うとイラストのせいも大きいかもしれません)スペースオペラかと思っていたので、驚きました。
第二次大戦後すぐ、しがないサラリーマンの男ジョン・ゴードンが、2000世紀(!)の銀河帝国第2王子ザース・アーンと入れ替わるという設定からしてなかなか凄いではないですか。
たまたまそっくりな二人がタイムマシンで入れ替わるのではなく、精神のみを交換するというひねりが巧いところです。
本作は、2000世紀の宇宙連邦の描写と、精神交換を誰にも知られてはいけないゴードンの苦労と、さらに謎の禁断兵器“ディスラプター”の正体、暗黒星雲の陰謀などが次々交錯しながらやってくるので、まさに息つく暇もありません。
一見なんてことないスペースオペラに見えるのですが、この読みやすさ、面白さは凄い!
さすがは30年経って復刊されるだけのことあります。“世界破壊者”の称号のゆえんも充分知ることができます。

