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東京創元社
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クロイドン発12時30分 (創元推理文庫 (106-11))
カスタマーレビュー ![]()
スゴイ作品であった
(2007-09-13)
ノンフィクションしか最近読んでいなかったのだが、急に推理小説が読みたくなって手に取った本。
読んでびっくりで、こんなに精緻に人を陥れる計略がめぐらされた推理小説は見たことがない。これを一人の頭の中で考え出せるということ自体がすばらしいこと。古典的名著といわれるのは納得。クロフツすごいぞと伝えたくなる一冊。
樽の動きについて行けませんでした
(2006-11-16)
作者の代表作であると共に、ミステリ黄金時代のアリバイ崩し物の代表作。当時、最も構成美を誇っていたヴァン・ダインの「グリーン家」を上回る構成と賞賛を浴びた。作中、センセーショナルなのは冒頭の船着場の死体出現場面だけで、後はひたすらアリバイ崩しである。作者の前歴は鉄道技師で、そのため鉄道を使ったアリバイ・トリックが多いのだが、イギリスという地理的条件から、英仏海峡を跨いだ作品も多い(「英仏海峡の謎」という作品もある)。クロフツの影響を受けた日本の代表的作家は鮎川哲也氏だろう。
クロフツはクィーン等と異なり華麗なトリックこそないが、とにかく手堅い。本作は、クロフツが練りに練ったアリバイ・トリックを披露したもので、私も樽が一つのうちは謎解きについて行こうと思ったのだが、樽が二つ存在することが分かった時点で追うのを諦めた。まさしく精緻な構想である。
ミステリの黄金期を飾るアリバイ・トリック物で、後世に大きな影響を与えた名作。
自分も推理したい人向け
(2004-06-13)
奇抜なトリックやよけいな情景描写は無用、ただただ自分も
一緒に推理することに喜びを感じる、という人ならば間違い
なく十指に入る傑作と思うはず。「推理小説は二度読んで本
当の良さがわかる」と言われるが、本当に二度読もうと言う
気になる作品はなかなかないのが本当のところ。「樽」なら
確かに二度目も十分に面白い。
推理小説の醍醐味満喫
(2004-02-23)
三部からなっており、それぞれに刑事(=探偵)が殺人事件を追っていくわけなんだけど、まずは樽がドンと出てきて読者の興味を引くわけよね。ついで事件となり刑事が事件を追うわけなんだけど、次々と状況証拠が揃い犯人があがるわけ。今度は犯人と思しき男の友人達が無実を証明するという観点から捜査を始めていく。
こういう組み立てで主役交代があって視点が二転三転するけど、それすらも気にならないほどよくできている。余計なものは一切なくただひたすらに足を使って証拠を集め、推理を組み立て、犯人の嘘を見抜いていくという展開に心は躍ったよ。
名探偵が推理を披露し暴いた犯人は意外な人物だった・・・という派手さはないが、とても堅実でしっかりしたストーリーに大満足の一冊。最近の作家さんにはないものがあって逆に新鮮でもあり面白かった。
凡人探偵万歳
(2004-02-07)
優れた推理小説はどれもそうだけど、捜査の過程がほんとに面白い。この作品はいわゆる凡人型の探偵が足でコツコツと証拠を調べあげていく。凝りに凝った殺人トリックを、天才探偵が一瞬にして見破ってしまう小説が好きな方には退屈かもしれないが、そんな名探偵コナン風のものをアホらしいと思う大人の読者にはかなり楽しいはずだ。

