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筑摩書房
グループ:Book
ランキング:13139
価格:¥ 756
発売日:2008-03
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カスタマーレビュー ![]()
現代人の抱える心理的距離についての問題点を,高校生にもわかりやすい文章で説明している。
(2008-05-19)
著者は教育者でもあり,やはり若い世代の人々へのメッセージの伝え方が上手いなと感心させられた。しかし,内容的には全般的に一般論の域を出ておらず,私個人としてはそこまで読み応えのある本ではなかった。そんな中でいくつか「なるほど」と感じたことがある。まず第一に「”人を殺さない,人から盗まない”というルールは,”人に殺されない,人から盗まれない”ことを保障するために必要なものだ(p.90)」ということ。確かに。第二に「先生というのは基本的には生徒の記憶に残ることを求めすぎると,過剰な精神的関与や自分の信念の押しつけに走ってしまう恐れがある(P.98)」という文。これは少し唸った。自分が相手に対して価値観を提供することは,無意識的に相手の記憶に残りたいという願望があるからではないかという指摘。それは,そうかもしれない。そう言われても仕方がないかもしれない。こういう良い指摘をしておきながら,「だって,担任になったとしても,たかが一年か二年のことです(P.105)」と一般論で締めくくっている。そこが残念。では,高校生は誰から価値観を学べば良いのか。結論が述べられていない。第三に「このところ,自分を表現していくことに対して,すごく恐れのある人が多くなっているのではないかと思うのです(P.128)」という文。自分はこの文に大いに共感する。これは以前読んだ本「キャラ化するニッポン(相原 博之著)」にも共通する文だ。以上の三点が私がこの本から学んだこと。私にとってはやや期待はずれではあったが,高校生が気軽に読む本には良いだろう。
友達は百人もいらないし作れない人へ
(2008-04-04)
「いちねんせいになったら、ともだち100人できるかな」という歌に嘘臭さを感じたことのある人ならば、この本に深く共感するのではないかと思います。
なぜ、いまどきの友情、ひいては人間関係は息苦しいか、がこの本の主題です。
子供の親として、彼らの「オールオアナッシング」的な友情(友達ならこうして欲しい、してくれないなら友達じゃない)に前から不安を覚えていました。
この本は、いまどきの友情関係や、教師や親の考え方の、何が間違っているかを非常にわかりやすく解説しています。
「みんな仲良くは幻想」「誰でも負の感情を持っている」など、作者はけっこう直球ストレートに、厳しい言葉を使っていますが、その視線はあくまで優しく、暖かいです。
決して癒し系の本ではなく、記述内容は論理的で、学術的ですらあるのですが、読み終わって心がすっと軽くなります。
子供にも大人にも読んで欲しい本です。
大人が読んでも納得!
(2008-03-26)
「この国で大人になるということ」(苅谷剛彦編)で筆者の名前をはじめて知り、その後偶然に子どもが学校で配布された「エコリ」という雑誌記事でも見かけたことがありました。
この本は、中高生を対象に書かれているらしく、大変読みやすかったのですが、読み進めると学者さんらしい知性?が意外に散りばめられていて、内容は中高生だけではなく、大人の私が読んでも大変ためになるものでした。
「同調圧力」「ネオ共同性」「並存性」などのキーワードとともに、「みんな仲良く」だけでは真の親しさを築けない、「やりすごす」という発想の大切さや人によって心地よい距離感がちがうことの指摘など、共感できる箇所がいくつもありました。第8章で取り上げられている「コミュニケーション阻害語」については、それらが知らず知らずのうちに異質な他者と向き合うことを避ける<逃げのアイテム>になることがとてもよくわかり、文章の一部分をわが子に読み聞かせしておきたいと思うような内容でした。箸井地図さんの挿画を見るだけでも十分に楽しめます。

