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佐々木 毅

筑摩書房

グループ:Book

ランキング:31420

価格:¥ 798

発売日:2007-08

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カスタマーレビュー

民主主義を維持してゆくのにはかなりの努力が必要だ  (2008-05-02)
 民主主義のルーツ、ヨーロッパにおける民主政治の誕生、代表制や選挙の意味、世論や大衆との関わり、市民の政治参加、今後の政治の課題、などなど民主主義を論ずる上で不可欠な事柄がまとめられた一冊。

 読んだ感想としは、本書が若年層向けであるせいか、筆者のメッセージ性が非常に強く押し出されているように思われた。それはいかなるものかというと、健全な民主主義を維持してゆくには私たち一般市民の主体的な政治参加が必要である、ということである。逆にいうと、筆者は選挙に行かないような、政治に無関心な人々に対して非常に批判的である。
 そのようなスタンスは「おわりに」で述べられる理想的な社会像からも明らかである。以下の文を読んで欲しい。。
 「定年になったら年金頼みの生活をするのではなく、協力し合いながら積極的に社会に対して貢献する事を当然と考える社会であり、いよいよ動けなくなるまで社会の中に自分の居場所を求め、またそれが与えられるような社会です。」

 このような社会ではたしかに民主主義は健全に機能することであろう。しかし、一生涯に渡って社会に貢献しなくてはならない、というのは楽なことではない。むしろしんどい、というのが正直なところだろう。今、求められているのは、社会の一定の数の人が政治に参加しないでも健全に「民主主義」を機能させる方法ではないだろうか?

 
 しかし、何はともあれ本書よりわかりやすく民主主義がきちんと解説された本を私は知らない。オススメの一冊です。

わかりやすい  (2008-01-05)
 かつて東京大学で政治学の教鞭をとっていた著者によるデモクラシーの本です。
 政治システムとしてのデモクラシーが大変わかりやすいです。
 平易な言葉で書かれていますし良書です。
 著者には現代政治を分析した本やプラトン、マキャベリに関する本もあるので、
 これを読み終えたらそちらも読まれるとさらに理解が深まると思います。

民主主義を知るためのベストな入門書  (2007-12-13)
民主主義についての入門書としてはベストではないだろうか。
これまでは福田歓一「近代民主主義とその展望」というこれまた良書の民主主義入門書があったが、本書はさらにわかりやすく書かれている。

プリマー新書はもともと中高生向けなので、かなり噛み砕いて書かれているが、要所は外していない。
民主主義の歴史については、ポリスの民主制からアリストテレスの政治論、フランス革命、アメリカの政治制度とイギリスとの比較など、きちんと押さえられている。
また、民主主義の擬制としての側面(本書では「みなし」という言葉を使っている)、代表の原理についても1章割いている。
民主主義に潜む危険、「多数の専制」や「政治無関心」についても、きちんと正面から向き合っている。

引用・言及されている本を見るだけでも、アリストテレス「政治学」、ルソー「社会契約論」、ハミルトン「ザ・フェデラリスト」、バジョット「イギリス憲政論」、リップマン「世論」、福澤諭吉「学問のすすめ」、ソロー「市民的抵抗の思想」など、ポイントは網羅されていることがよくわかる。

民主主義というものについて考えてみる最初のステップとしては、非常にまとまった本だと思う。
福田歓一「近代民主主義とその展望」とあわせてオススメの一冊である。

”解せなさ”を読み解きつつ、その魅力に近づく  (2007-11-04)
本書は、「民主主義」という、”とある政治のしくみ”の解説書である。
その歴史や、特徴を取り上げながら、まずは純粋に、”不思議さ”へと導いてくれる。
そして、世間でもよく言われているような”問題点”が発生する原因についても。

それらの問題点を織り込んだ上で、なお、民主主義がなぜ生き残ったのか。
この制度のもとで、よりよき社会が実現するためには、どうあればよいのか。
読者に問いかけるような力を持っている。

若者向けのちくまプリマーとしては、ちょっと読みづらいかな、とも思うが、中高生に限らず、まともに投票権を行使ししようとしている人、政治のしくみに興味をもった人にはオススメだ。
著者がこめた、ひとりひとりの政治参加への願いを受け取る気分で読了。

余談だが、川口澄子さんのイラストは、もっとたくさんつけて欲しかった!

民主主義、その進化の過程  (2007-09-17)
民主主義というのはどんなものか?佐々木氏の基本的な問い掛けです。
あるいは、集大成かも?
冒頭で、民主主義とは”不思議で、荒っぽく、はなはだ心許ない仕組み”と言っています。
さて、その成り立ちと変化の歴史は?
プリマー新書は、中高生向けに書かれる本ですが、なになに、やはり大人が読むべきものでしょう。
原点に戻ってみるには、好適な本だと思います。

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