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筑摩書房
グループ:Book
ランキング:29808
価格:¥ 819
発売日:2005-09-05
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カスタマーレビュー ![]()
圧倒的迫力!
(2007-03-23)
「プロローグ」は「私の20世紀」と題した加藤氏の論考。続く「第一部「戦後」とは何だったのか」は、成田龍一氏による加藤氏へのインタビュー。そして最後に成田氏による論考「第二部 戦後思想史の中の加藤周一」が配されるという構成。
プロローグ及び第一部において、加藤周一氏が生きた20世紀の日本と世界を振り返り、どんな時代だったのか、どう時代と向き合ったのか、どんな問題意識を持ち、一連の言論活動をなしてきたのかが語られる。「知の巨人」、という表現以外に加藤氏を形容するフレーズが見つからない。加藤氏の本を読んだことのない者でもそう慨嘆させられてしまう圧倒的迫力がある。
20世紀を生きた「知の巨人」加藤周一。彼の言葉・思想にもっと耳を傾けて、日本は、そして世界はどこから来てどこへ向かうのか考えたい。
加藤周一入門
(2005-09-24)
『羊の歌』、『日本文学史序説』などの主著と
それが書かれた時代背景そして加藤氏の思想を
初心者でも分かりやすく説明されていると思います。
加藤氏の著書を初めて手に取る人は参考になる新書だと思いました。
個人的には加藤さんには死ぬまで評論活動を行い、
戦争未体験世代を啓蒙し続けて欲しいです。
加藤周一の人生―知性よ知性よ知性よ…
(2005-09-23)
著者の自筆の論考は20Pほどで、本書の大半を占めるのは、成田龍一氏による著者へのインタビュー及び同氏による著者の筆歴である。主著「日本文学史序説」や「雑種文化」「羊の歌」などが次々と取り上げられており、加藤氏の著作を概観するのに適している。題名の通り「20世紀の『加藤』像」と概括して差し支えないと思う。高齢にも関わらず政治に対する笑いを含んだ批判的発言には、未だ社会への関心を失わない幅広い知性を感じさせる。ただし成田氏の論考は、加藤氏を肯定するだけで次世代の役割を果たし得るのか疑問を感じた。特に歴史教科書問題を右傾化として批判する方法は、あまりに紋切り型である。次世代を形成する者は、加藤氏から学び同時に批判的に乗り越えていく力強さも必要ではないか。
とっとと引退しろ
(2005-09-15)
加藤氏の昔の本を読むと圧倒される。すごく頭は良いし、教養がある。 碩学とはこの人の為にある言葉だと感じさせられる。
『日本文学史序説』を超える日本文学論はなかなか無いと思う。
しかし、現在の加藤周一の(思想的な)存在意義はあると言えるのか?
状況は刻々と変わっているのに、いつまで経っても変わらない言説。
新しい状況に成っても、それについて新しく考えようとしているように見えない。 大昔の知識や既に作られた思考の型に当て嵌めて、議論しているように見える。
残滓としての型に無理矢理当て嵌めた議論から生まれる結論とは何か?
原則に生きるということ
(2005-09-10)
自覚的に生きる、自己選択による原則に従って生きる。人生における出来事は偶然であることが多い、とはいいながら、しかし、加藤氏の生き方は日本人には珍しく?一貫しているように見える。ずるずると現状肯定していく日本人の弱点は現代日本にも明瞭なかたちで観察される。だからこそ加藤氏の生き方がいつまでも新鮮に感じられるのだろう。
本書は、そんな加藤氏の戦後の主要著書の書かれた目的や背景、方法論が語られる。例えば大作「日本文学史序説」は850余りにも及ぶ作品が論じられているという。しかもすべて自身で原作を読んだ上で論じることを原則とする。原作を読まずに研究書を読んでその作品を論じない、という。ここにも加藤氏の原則に生きる例をみることができる。
また、自由を獲得するためには、代価を支払わなければだめだ。自由というものは、ただでは手にはいらない。経済的だけでなく社会的影響力など高い代価を支払って「自由」を選択した、という。
ともあれ、私は20世紀とともに生きてきた加藤氏の「ことば」に感動する。現代の政治家のことばの軽さに辟易としている人びとにとっては精神の健康によいだろう。

