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筑摩書房
グループ:Book
ランキング:133401
価格:¥ 714
発売日:2003-01
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日本語に主語はいらない―百年の誤謬を正す (講談社選書メチエ)
カスタマーレビュー ![]()
日本語は助詞だ!
(2008-02-04)
日本語の文章は述語だけで成立する。述語に、「が、に、へ、を、の」などの格助詞で終わる句が並列についた形をしていて、係助詞「は」は文章全体の主題を提示する機能を持っていて、格助詞句群+述語の構造の外にある。主語は、文法だけでは分からない。
という出だしの部分は面白かった。その後の、英語は「する」言語で、日本語は「ある」言語というところは、それで文法が転がり出してくるわけではなくてイマイチ面白くなかった。特に、英語と日本語の地名の比較(英語は人名を日本語は土地の説明)というところは、植民地の地名ばかりが例に挙げてある。イングランドの地名と比較しないといけないでしょう。
最後の日本語の自動詞と他動詞の分類の英語と違う定義は分かりやすく面白かった。私は読み始めた時には問題を意識していなくて、「子供を授かった」の「授かった」は自動詞(「授けた」が対応する他動詞)という例を見せられて、なるほどそれは問題だと思った。そこで、自動詞他動詞の自然な分類ができる定義を本書では提唱していて、なかなか切れ味が良い。
でも、これは、「を」節が英語の目的語に対応しないということも示唆しているように思えた(ん?目的語をとる自動詞があるとするのかな?)。一方、主格を表すと単純に思える格助詞「が」も、主語を示すとは言えない場合もある。本書では、格助詞の機能についてはほとんど言及されていないのだが、文法の困難を全部格助詞(と係助詞)に押し付けてしまっているだけに思えなくもない。本書は英語との対比が主題なので、同じ著者の『日本語に主語はいらない』を読めばいいのかもしれない。
全体として、文法の提案としては面白いのだが、もう少し実際の文章を、この文法で実践的に分析した例を沢山乗せて欲しいと感じた。
日本語教室で利用したい
(2004-02-29)
在住外国人が、増加しつつある中、地域でも彼等のための生活援助に取り組まなければならなくなってきた。
まず、日本語。しかし、困った。
どう説明したら、わかってもらえるだろう。
日本語はとかく変化が多くて、早く日本語に親しんでもらおうと思っても、省略語ばかりは教えられないし、文法重視のばか丁寧では、逆に一般的でなかったりする。
そんな時出てきたのがこの本だ。三上章説を継承するという著者は、かつて三上説を切り捨てた学界に乗り込んできた。
著者は、カナダで日々学生と共に実践を積んでいるから、説得力がある。
ある日、女子学生からこんな質問を受けた。
「歯と葉、鼻と花は、発音が同じだから同根ではないですか」と、聞かれ絶句したとあるが、著者のいいところはその後自分なりに調査して、発展してゆくところにある。
けれども、この発音の同根問題は、日本人でも忘れている「やまとことば」まで、さかのぼらなければ定かではないだろう。
このように綴られる筆者の視点と語学にまつわるエピソードはとても楽しく、直ぐにでも実践できる気持ちになった。

