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杉浦 日向子

筑摩書房

グループ:Book

ランキング:63437

価格:¥ 714

発売日:1996-12

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カスタマーレビュー

座右の書として生涯親しんでほしい  (2006-11-19)

上巻のつづき──
おそるべき描写力であることは本書にとどまらないが、なおかつ長編としての構成力も見せてくれたのはこれが最初で(残念ながら)最後である。もっと多くのテーマが待っていたのに、実に惜しい。生前すでに「漫画」系については“断筆”する旨の表明があったのは、やはり病のためなのか。
本書は、日本人すべての、しかも「大人のための」座右の書として親しんでほしい。十年ごとに読み返すと、また新しいものが見えてくるはずで、青年も、そしてもちろん老年になっても何度でも楽しめること請け合いだ。

江戸の風に当たってきましょ  (2003-02-23)
 其の十八『酔(すい)』に、酒豪で知られた花魁、滝山と、歌川国直の酒合戦が描かれていますが、これが秀逸。
 北斎の居候、池田善次郎から酒合戦の誘いを受けますが、その場では「おいら師匠と禁酒の約束をしてんだ」と断ります。善次郎が去った後、弟弟子の国芳に、「さて芳さんいこうか」。
 「どこへ」「滝夜叉(滝山のこと)姫のとこへ。強いられて飲む酒はうまかねえからてめえで行くのさ」「豊国との約束は?」「芳さん大丈夫だキン酒は近い酒と書く奴サ」。
 なんとも粋ですねえ。
 酒合戦は「アラキ」という、度数の非常に高い蒸留酒で行います。さて、その結果は...皆さん読んでみて下さい。そして艶かしくも雅びな江戸の風に当たってきてください。

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