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光文社
グループ:Book
ランキング:25488
価格:¥ 720
発売日:2007-04-12
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カスタマーレビュー ![]()
イタリア・カトリック社会における人間の苦しみと神への幻想
(2008-10-19)
某ラジオ局のポッドキャスティングで豊崎由美さんが推薦されていたので、手に取りました。
大当たりです。お気に入りに作家リストに早速加わりました。
Buzzatiのつくる世界観は実に独特です。
日常を舞台に繰り広げられる、摩訶不思議な出来事。
ただ不思議なだけで終わるのではなく、ちゃんとオチがついていて物語として完結しています。
漫画家でもあるBuzzatiの文章による描写力もすばらしく、
1ページ1ページが漫画の1コマ1コマのように読者の想像力を駆り立ててくれます。
彼の作品を読むにおいて重要になるキーワードはやはり「神」。
イタリア・カトリックにおける「神」なる存在は八百万の神を持つ日本人のそれよりも当然強く、
敬虔なカトリック信者たちは「神」そして「奇跡」を日々信じて生きています。
彼の作品の中では、フィクションながらもそうした「神との対話」や「奇跡の目撃」を体験できるのです。
また一方で、Buzzatiは人間の孤独や不安というテーマを実に現実的にあつかっています。
イタリアでは珍しい幻想文学の分野において数々の傑作を残せたのは、
現実社会の人間の苦しみを彼の作品の中の幻想社会に忘れなかったからではないでしょうか。
私にはイタリア人の親戚が沢山おりますが、
彼らの家の古い蔵書にはかならずBuzzatiの作品が含まれています。
人間の苦しみと神への信仰を、幻想文学という枠組みでうまく融合した
Buzzatiの作品の成功はイタリア・カトリック社会において必然だったのかもしれません。
ブッツァーティ最高
(2008-09-10)
こんな凄い作家がいるとは知らなかった。「7階」は本当に秀逸。ラストシーンの映像が目に浮かんで来るほど。「新訳」シリーズで、ほかの作品も是非取り上げてほしい。
何か新鮮
(2008-05-05)
面白いのはもちろんですが、非常に読みやすく、海外文学はちょっと・・・という人にも楽しめる本です。
帯には「胸を打つ幻想。美しい恐怖」と書いていますが、個人的にはそういういかめしい感じのものではなく、楽しい感じの作品やほろりとさせられるような作品も多くありました。
「天地創造」はとても面白かったし、「神を見た犬」は確かに「美しい恐怖」といった感じでした。
イタリアの作家は読んでいて楽しい作家が多いですね。
何とも不思議な感覚の短編集
(2007-09-28)
イタリアの作家で50年も前の作品だけれど,リアリティを排除している作風からか古さを感じない。それに神や聖人がごく普通に日常生活に出てきても不思議に違和感を感じない。
何ともいえない不安な気持ちにさせる「七階」,成り行きで聖人になってしまった男の悲哀「聖人たち」心温まる結末の「驕らぬ心」など,どの話も魅力的。翻訳も良いのだろう,非常にスムースに読めた。
キリスト教と政治を鋭く風刺
(2007-09-16)
カバーや帯の文章を読んでもっと硬くて重い内容を想像したのですが、読んでみると意外と読みやすかったです。シュールな作品もありますが、ひねりの効いたオチが楽しめる作品もあり、全体的な印象は宗教や政治もテーマにするO・ヘンリーといった所でしょうか。ヨーロッパでは映画化や演劇化された作品も多いそうですが、それもうなずけます。わたしも「グランドホテルの廊下」などイッセー尾形さん主演でぜひ観てみたいと思いました。

