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文藝春秋
グループ:Book
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発売日:2006-04
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カスタマーレビュー ![]()
湘南ダディは読みました。
(2008-10-02)
「いや、痛快痛快、先生のおっしゃる通り」という人もいればこんな軽薄な国家論がベストセラーになること自体が許せないという人もいて賛否の別れたベストセラー「国家の品格」をものした藤原先生の講演や他の発表作を集めたものです。生い立ちやご家族に関するエッセイも含まれていますので、おっしゃりたいことは「国家の品格」の方がストレートでしたが、日本人には武士道の悪いものは悪いのだという情理の伝統があり、これは世界に誇れるものであったのに戦後の占領政策によってすっかり骨抜きにされてしまい、経済発展至上主義に害され惻隠の情を忘れ、日本人はどこにいってしまったのかというのが大骨子となっています。あちらこちらにある逆説的な例証もニヤリとさせられたり、先生そこまでいってもいいのというところもあります。 それはともかく「国家の品格」を読んでも私が痛く同感しましたのは、小学校から英語を習わせることで国際人を養成できるという過誤にはっきりと反対し、それよりも国語、さらに言えばもっと本を読まにゃあかんとおっしゃっている点、これに大賛成です。
読書は深みや、翳り、落ち着きなどの人の味をかもし出してくれる、まあ人生の調味料のようなもの。それがなくても別にかまわないといえばその通りですが、やはり賞味があるほうがよろしいわけで。
いずれにしても1,2時間で読める本ですのでそれぞれの「日本人とは」を語るのにお読みになることをお勧めしますが、最初にいいましたように著作の品格としては「国家の品格」の方が上でしょう。
作者はオックスフォードで教えていたりしたこともある国際派の数学者であり、本書の冒頭で紹介されていますが父上は「富士山頂」というドキュメンタリータッチの名作の作者、新田次郎氏です。新田次郎さんは強い意志でことを貫いていく骨太の男性を描くことがお得意でその日本武士の矜持がご子息にうけつながれていると思いました。
けじめつけましょう。
(2007-12-20)
面白かった。もっと堅苦しい書物なのかと思って読み出した前著「国家の品格」でしたが、あまりの痛快さに本書も購入。前著が講演の記録なのに対して、本書は改めて記述されたものなのであまり脱線もせずに(?)まとめられていました。藤原正彦という人柄も好きになってしまいましたので、著書を読んでいったり、彼が薦める本を読んでいこうかなと思いました。平凡な会社生活の中では「日経ビジネス」なんかを購読するよりはるかに為になったですわ。文書の巧さは親譲りか?はたまた数学者故の才能なのか羨ましい限りですね。
痛快なる代弁者
(2007-10-20)
今の殺伐とした日本を憂いながら、淡々と日本人が本来持っている心根を蘇らせてくれる、まさに痛快なる代弁書である。
昨今の様々なメディアを通じて私たちの所に入ってくるニュースも、本書を読んでいればこそ、メディアに惑わされることなく客観的に様々なことを考えられるようになるもなる、不思議な一冊である。
エッセイ集ということもあって、週刊誌感覚で気軽に読めて、日本人の心を思い出させてくれるうれしいお薦めの一冊でもある。
エッセイ集です
(2007-10-10)
タイトルから想像すると
憂国の内容を思い浮かべますが、
前半の一部分がタイトルに相当します。
残りは、国語に関するエッセイや
家族に関するエッセイが続きます。
最後に書評の部分がまとめてあるのですが
作者の他の作家に対する分析が
他のエッセイ集にはなく斬新に感じました。
筆者の主張がいかに正しいか、身をもって実感した。
(2007-07-10)
本書の中では、同じ主張が繰り返し繰り返しなされている。それは、市場原理主義、英語教育への批判であり、武士道精神の復活である。
市場原理主義について、私の経験を踏まえて書きたい。私は、時期冬季オリンピックの開催されるカナダのバンクーバーに滞在したことがある。街中で物乞いをするホームレスの多さには驚いた。通りの駅、バス停、店の前数十メートル毎に、ボロを身に纏い異臭を放ち、目も背けたくなるような人を目にするのは日常茶飯事だった。マクドナルドにてハンバーガーを大口で頬張るサラリーマンの目の前で、毛布に身を包み最後の伴侶ともいうべき犬を抱き、寝起きするホームレスを見るのは何とも痛ましかった。さらには寒さに凍え、餓えて死者がでた。
ホームレスは企業から解雇され、職を失った者や、精神や体に問題を抱え働くことができず、泣く泣く路上生活を送る者が大半と聞く。
一方、貧困層を尻目に「Beautiful British Columbia(バンクーバーのある州)」、というナンバープレートをつけたベンツ、ジャガー、レクサスなどの高級車を乗り回す富裕層も大勢見かけた。
世界屈指の経済を誇るカナダ、その街の中で凍え飢え死にする者があっていいものだろうか。貧富の格差が著しいアメリカではもっと悲惨な状況なのかもしれない。「美しい国へ」を掲げアメリカ型の社会へと猪突猛進する日本。「Beautiful British Columbia」とどことなく似ていなくもない。貧困層の溢れる日本の未来を見ているようで恐ろしくなった。
話が書評から大きく逸れてしまったが、私は経験や本書によってアメリカ発の市場原理主義は間違いであることを強く確信した。アメリカに迎合しなければならない日本は、世界から尊敬されるに足る国家と言えるのだろうか。世界は、様々な文化が混在するからよいのだ。文化・伝統を失ってまで、アメリカを模倣する必要があるとは思えない。アメリカという国は2つもいらないのだから。

