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三田村 裕

早川書房

グループ:Book

ランキング:170790

価格:¥ 714

ポイント:7 pt

発売日:1979-07

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カスタマーレビュー

カー初心者にはお薦めできない…  (2008-07-14)
自分は他にカキコされている諸先輩方の様な所謂ミステリの鬼ではないのですが、本作品の訳文(特に地の文)には確かに違和感を覚えます。一言で稚拙かと。 比較的最近のカーの新訳作品にはすんなりと入り込めますが。上記の諸先輩方は恐らく原書まで読んでいるのか…凄いですね。 自分は批評などとはおこまがしいので素直な感想をば。 つまらなくはなかったんですが、カーの過剰なサービス精神を差し引いても冗長な感じがしました。ストーリーテラーとしてのカーを堪能するのであれば、火刑法廷を筆頭に他にいくらでも素晴らしい作品があるような…密室に関しても説得力が薄く感じるのは件の訳文のせいか? でも密室の講義だけは楽しめました,以前流行ったマジシャンの種ばらしみたくて…故に星三つとさせていただきます。 結論として、自分が他人にカーを薦める際は,密室物からユダの窓や曲がった蝶番,物語としての火刑法廷や喉斬り隊長、初心者相手ならば迷わずプレーグコートの殺人等にしておきます。 しかし自分も、この三つの棺の完全新訳版が出たら、改めて読み直してみたいですね。

メタフィクション?  (2006-12-29)
カーは全て面白いが、ベストはやはりこれだろう。

フェル博士の密室講義があるのはこれだから。

まあ、クイーンにも言えるが、

日本語で読むと面白さが100%伝わらないのはしゃない。

時計のトリック(時間の錯誤)が納得出来ないのは、

カーが悪いんではなく、翻訳が悪いと思いなせぇ!(w

実は四つの棺になっていく過程が日本語でも十分ゾクゾク出来ます。

翻訳が酷すぎる  (2006-10-24)
カーの傑作としての評価は☆5つ。

しかし、翻訳があまりにもひどい。
中学生が直訳したような文章から、もはや意味不明な文章まで
作品の魅力を損なうようなトンデモ訳で翻訳権独占ときたもんだ。
カーと全ての日本人を馬鹿にしてるとしか思えないが、
☆1つにするのはカーに失礼だし☆3つで。

カーの密室物の白眉  (2006-08-26)
本作はカーの密室物の代表作。ミステリ作家・編集者として著名なE.D.ホックが投票で選んだ密室ミステリの人気投票でダントツの1位に入った。その名に恥じない名作である。

ペンシルヴァニアの監獄の三つの墓の話から始まる濃厚なオカルティズム。その墓には3人兄弟が埋葬されていた。その墓から"蘇った"長男が自宅で密室状態で殺される不可能犯罪性。長男は「弟が撃つとは思わなかった...」と虫の息で言う。しかし、同じく"蘇った"次男も、袋小路で雪の上で足跡を残さない透明人間のように姿の見えない相手に銃殺されてしまうのだ。撃った人物は「2発目はおまえにだ」と叫ぶ。犯人は残された3男なのか ?

これだけ、"死者の蘇り"を中心とするオカルティズムと不可能犯罪性とを前面に出しながら、合理的解決に導く作者の手腕は見事と言うしかない。上述のセリフや登場人物達の様々な言動がパズルをピタリと嵌めるように収斂する様は感嘆の他はない。

本作品のもう一つの読みどころはフェル博士(=カー)が披露する有名な"密室談義"である。カーの密室論が聞けるのも面白いし、特にルルー、ヴァン・ダイン、クィーンの作品に対する実名を挙げての批評が興味深い。また、フェル博士の口を借りて「我々は推理小説の中にいる人物であり、そうでないふりをして読者たちをバカにするわけにはいかない」と言わせているのは、カーのミステリ観を知る上で大変貴重だ。

オカルティズムと不可能犯罪性とそれに対する合理的解決。それに加えて"密室談義"。ミステリ・ファン必読の大傑作である。

大欠陥つきの大傑作  (2005-09-07)
内外のファン・研究家がこぞってカーの、そして本格推理小説の最高傑作と讃える巧緻の大作です。事件の全てが怪異な細密画を見るような怪しい色彩に満ちた要素に彩られ、そして明らかになる現実は怪談じみた予想とは全く次元の違う恐ろしさを余韻として残す。非の打ち所のないファン垂涎の大御馳走、の、はずなのに…、ああはずなのに!!

翻訳です。翻訳がはっきり言えばひどすぎるんです。カーは映画的な場面の使い方に定評のある人で、人物の会話も映画的な「表情」や「間」そして個性的な「口調」を伴って生き生きと躍動するものになっています。しかしそれだけに一歩訳を誤ると根本的に意味不明、何を言っているのかさえさっぱり分からない文章の羅列に陥るのが日本で翻訳されるカー作品について回る宿命です。が、それにしてもカーを代表する傑作のこの現状は何とかしていただきたい。翻訳権を独占して他の訳本を読ませない出版社には、一刻も早い改訂新版の発行を望みます。

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