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中央公論新社
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アジアの海の大英帝国―19世紀海洋支配の構図 (講談社学術文庫)
カスタマーレビュー ![]()
目からウロコの海洋史観
(2007-03-16)
安定した共通性ではなく歴史的な変遷の分析を通じ、地域システムとしての東南アジアと日本の位置付けが考察されていました。
読後は文字どおり「目からウロコ」という印象でした。歴史的に考察するということがどういうことなのか良い手本を得た気分です。また先達の成果である「自由主義プロジェクト」「まんだらシステム」などの概念装置を使いながら、さらに発展的に独創的な切り口から事象を分析していく方法も大変勉強になりました。
東南アジアという個別の地域が主な考察対象となっていますが、統治システムとしての近代国家や資本主義などの普遍的なテーマについても示唆に富む内容でした。
「アジア」を海から見ると
(2006-06-07)
5年前に買った本で、途中までしか読んでなかったのですが、今日5年ぶりに読み始めました。
アジアって誰が何のためにどういう経緯で括られた概念なんだろう?ってずっと考えているのですが、その1つのヒントになりました。
ラッフルズの夢に始まる
(2004-12-20)
アジアの、というより今や国際情勢の優れた論客の一人、
白石隆京都大学東南アジア研究センター教授の名著である。
シンガポールの建設者スタンフォード・ラッフルズについて
調べていた時、本書にその一節があったことを思い出し
今般、読み直してみた。
本書は氏があちこちに発表された文章を構成したものであり、
部分部分ははっとさせられる秀逸な箇所が多いが
全部を読み通してみたときの流れはやや掴みにくい。
無論本書のメインテーマは最終章「アジアをどう考えるか」
に集約されており、そこだけでも読む価値は充分にあろう。
ラッフルズの夢に始まる近代アジア
(2004-12-03)
アジアの、というより今や国際情勢の優れた論客の一人、
白石隆京都大学東南アジア研究センター教授の名著である。
シンガポールの建設者スタンフォード・ラッフルズについて
調べていた時、本書にその一節があったことを思い出し
今般、読み直してみた。
本書は氏があちこちに発表された文章を構成したものであり、
部分部分ははっとさせられる秀逸な箇所が多いが
全部を読み通してみたときの流れはやや掴みにくい。
無論本書のメインテーマは最終章「アジアをどう考えるか」
に集約されており、そこだけでも読む価値は充分にあろう。
地域のダイナミズム
(2004-07-11)
この地域の政治・経済・文化的なダイナミズム(動態)をコンパクトにまとめた良書です。
これまで、この地域における欧米列強それぞれの植民地経営や、欧米列強とローカルな勢力とのかかわりあいについて記述した本は多くありましたが、「欧米列強の植民地経営」、「欧米列強とローカルな勢力とのかかわりあい」、「ローカルな勢力同士のせめぎ合い」、「過去と現在の関わり合い」等についてトータルに、歴史的な視点から記述した書物はそうなかったように思います。
地理的(海洋部)な条件がこの地域の「しくみ」(システム)にどのような影響を与えたのか。
そのようなしくみに外部勢力(欧米列強)がどのようにかかわっていたのか。
歴史的な変遷=来し方、行く方。
この地域のダイナミズムが俯瞰できる構成となっています。
最終章の詰めが多少甘く感じられるのは、この地域が今なおダイナミックに動いていることから、仕方がないことでしょう。
この先をどう見通すかは読者それぞれの力量によります。
本書は、そのために十分な材料を与えています。
私は、現在、スマトラ島の一都市に在住していますが、国民国家の枠を超えたダイナミックなこの地域の発展を日々感じて過ごしています。
著者の白石教授はインドネシア専門家として有名ですが(事実インドネシアの専門家ですが)、前任地のコーネル大学では東南アジア史を担当していました。
本書は東南アジア史専門家としての面目躍如といったところでしょうか。
インドネシアにとどまらない、著者の今後の研究の発展に強く期待します。

