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田村 芳朗

中央公論新社

グループ:Book

ランキング:21037

価格:¥ 693

発売日:1969-07

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カスタマーレビュー

「法華経」の全体像を示していると言える良書  (2005-03-04)
まず著者田村氏は「学徒動員」で出兵の際「法華経」を携え南方の戦地に赴き、戦友がほぼ全滅し中隊長と共に「法華経」にて戦死者を弔うまもなく中隊長までも戦死していく中「法華経」だけは身から離すことなく命を保って復員したと言う。

言わば奇跡の内地への生還を経て東京大学の教授となった御仁である。(氏は平成元年逝去)

また「近代の日蓮主義者」にも言及し「田中知学」の影響を受けた血盟団による井上準之助や団琢磨や犬養首相の暗殺事件(私は団琢磨と遠縁関係にある)にも深く触れ近世近代の歴史的立場からも興味深い視点を失っていない。

そしてもちろん一般の法華経本にいたっては、多くが法華思想や法華経そのものの解説、つまりその序品第一から普賢菩薩間歓発品第弐拾七(後世では歓持品が第拾弐から拾参に移動するので第弐拾八まで)
を「序分、正宗分、流通分」に分けるか「一乗妙法、久遠本仏、菩薩行道」にの思想展開の解説に終始している書物が多い。

しかしこの書では新書スタイルと言う制約の中も
1a*そもそも法華経以外の全ての仏教経典の成立過程
1b*:当然法華経の成立過程
2a*法華経の三大思想 // 2b*法華経の思想展開(中国から日本へ)
3a*近世の日蓮信奉者 // 3b*近代の日蓮主義者
と「法華経」の全体像を示していると言う意味で良書と言える。

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