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新潮社
グループ:Book
ランキング:29087
価格:¥ 700
発売日:1989-09
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カスタマーレビュー ![]()
素直に驚いた。これが初の長編作品ですか
(2008-09-11)
作者は脚本家としての経歴があって話を考える、作ることの経験と実績が既にあったとはいえ、初の長編作品でここまで小説として面白く、素晴らしく独創的で、まるで読者を網で一切合財捕らえてしまうような完成度の高いものが出来上がるのかと素直に驚いた。
この作品から、家康とその影武者を描いた『影武者徳川家康』、後水尾帝を描いた『花と火の帝』、柳生を描いた『柳生』の冠の付いた諸作品へと展開していったのかと思うとある種の感慨を読後に覚えた。
隆慶一郎の原点
(2008-04-28)
後の代表作「一夢庵風流記」「影武者徳川家康」などに引き継がれる、隆慶一郎の思想的バックボーンが明らかにされている。
デビュー作ながら、重厚な資料解析に土台を置いた、綿密な時代考証と伝奇作家としての想像力の豊穣さ…そして、男が男に、女が男に、男が女に「惚れる」とはどういうことかを痛烈に教えてくれる。
僕ら団塊ジュニア世代は、氏の作品には週刊少年ジャンプの原作として、間接的に触れ、原哲夫の描くいい男・いい女を媒介として吸収した。
もっと多くの作品に触れてみたかったと思う作家だ。
この作者の新刊が読みたかった
(2008-04-17)
作者の名前は以前から知っていたが、お亡くなりになっていたとは知らなかった。
もっと以前にめぐり合えなかったことが残念でならない。
よしはらとは、かくいう場所だったのかという瞠目の一冊である。
惹き付ける男
(2007-07-22)
色町・吉原を今までにない解釈で描いた傑作小説。
主人公・松永誠一郎は、俗世間を知らずに山で育った青年。当然、澄んだ心の持ち主である。
とある事情から今までとは真逆にある世界の吉原と関わる事になる彼は、どんな人間とも真剣に向き合う故に悩み、迷い、涙を流し結論を出す。そんな彼に関わる人間は、彼の為ならば喜んで命を落とす人達ばかり。
人間と人間の魂の結び付きを見せ付けられます。
誠一郎に俗世間の“しきたり”を教えながらも、彼の純粋さに惚れ抜いている幻斎のラストの啖呵は涙がボロボロ溢れました。
人間って本来はこうじゃなきゃダメなんだよな。
すさんだ世界にある云わば本物の愛
(2007-07-19)
61歳という高齢で文芸作家デビュー、その後わず5年で他界した隆慶一郎。その処女作にあたる「吉原御免状」は、切々と心を斬り刻んでいく一冊です。
剣豪・宮本武蔵最後の弟子、松永誠一郎の物語。
捨て子だった松永誠一郎の育ての親であり師匠であった宮本武蔵が、生前に言い残した通り25年の間を山中で自給自足した誠一郎。26歳で山を下り、師が言い残した通り江戸・吉原の庄司甚右衛門のもとへ赴く。
この江戸吉原を舞台に繰り広げられる松永誠一郎をとりまく伝奇時代小説。
器用に生きることができない人間。
己の欲望、野心、誇りのために戦う男、そして女。剣を交えるごとに変化していくそれぞれの心模様。血筋、身分、種族を超えて、これに翻弄されてしまう周りにいる人間達。
そこには、究極の愛を垣間見ることができ、涙なしで読むことができません。

