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沼尻 由起子

講談社

グループ:Book

ランキング:72681

価格:¥ 1,113

ポイント:11 pt

発売日:2007-12

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カスタマーレビュー

専門知識がある読者には内容が古すぎ、初心者にはわかりづらい  (2008-04-30)
旧ソビエトの精神医学者であるルリアの下で学び、米国に亡命した脳神経学者ゴールドバーグが2001年に出版した書の邦訳版。脳は多くのパーツから構成されていて、それを統括する重要な部位が前頭葉であり、ここの機能が障害されると行動や人格が正常に保てなくなるとしている。前半は自伝的な自身の亡命経験や総論として前頭葉の機能が述べられ、後半は実際に接した症例を挙げている。約300ページの分量だが、数日以上はかけて読む内容で、対象とする読者はある程度脳科学の知識がある者。

難点から述べると、本書はロシア語を母国語とする著者が英語で執筆した書を(たぶん)直訳した内容となっている。また、前半の前頭葉機能の説明が専門家を対象とした論文のような表現であり、専門用語の説明も不足していたり、喩えがややずれているような部分もある。また、図示が少ないために文章だけで複雑な部位のつながりや相互機能を説明されてもイメージしづらいだけでなく、掲載されている図にしても他の書と比較しても説明が不足していたり、不適切なグラフもある。したがって、前半は非常にわかりづらかった。さらには、引用文献も2000年までであり、本書の最後に紹介されている『タクシー運転手の海馬がベテランほど大きい』というマグワイアのデータは、他の書では序章などで紹介されている基本的な情報である。

後半は不思議な行動をとる前頭葉障害の症例について記載されており、オリバー・サックスやラマチャンドランの書と同様にわかりやすくなり、面白い。

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