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講談社
グループ:Book
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価格:¥ 693
発売日:1979-01
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本当の翻訳とは何かを知ることのできる良書
(2004-01-27)
翻訳とは、言語を変えて筆者の意図を正確に伝えることである。翻訳を行う上で最も重要なのは何かと聞かれたら、外国語の能力だと答える人が大半だろう。確かに外国語の能力がなければ翻訳はできない。しかし筆者は、「日本語を書く能力」こそが第一であると主張する。つまり、美しい日本語を書くことができなければ、正しい翻訳は不可能ということである。
本書では、常識と想像力を働かせて原文の意図を正確に読み取り、適切な言葉で読みやすい翻訳をする技術とその心構えが紹介されている。豊富な実例をもとに具体的に説明されているため、非常にわかりやすい。練習問題と解答例もあり、自分の理解度と課題を確認することも可能である。
簡単な例を挙げてみよう。
Are you hungry?
条件反射的に「あなたは空腹ですか?」と訳してしまった人は、本書を読んだほうがいい。訳し方は文脈や状況によって異なるが、「お腹すいた?」のほうがはるかに自然に感じられるだろう。
本書の後半部分では、外国語のユーモアを翻訳する方法も解説されている。
What color is a brown bear? (brown bear=ヒグマ)
さて、これをどう翻訳すればよいのであろうか。
筆者は、「シロクマは何色か?」と訳している。こういったセンスは、なかなか自然に身につくものではないであろう。美しい日本語を書くという意識と訓練のなせる技である。
以上の簡単な例からでも、原文を直訳すればいい、意味さえ通れば問題はないという考え方を捨てなくてはならないことが分かるであろう。本書は、小説から論文、カタログや会社の資料にいたるまで、あらゆる翻訳を行う人にとって大変参考になる良書である。

