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岩波書店
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カスタマーレビュー ![]()
どうやって発見されたかが分からない
(2006-07-27)
無い物を認識するって、難しい事です。ゼロというものをどうやって発見したのか知りたく購入しましたが、結局のところ、よく分かりませんでした。「無名のインド人が発見した」というだけで、発見の過程に関する仮説もありません。
それに後半部分は「零の発見」とは直接関係しない、数学上の読み物。数学を知りたい上ではいいですが、「発見」を知りたい私にとっては、余分な読み物でした。
ゼロと無限から考える「数とは何か?」−−一粒の砂の中の無限
(2006-07-21)
−−一粒の砂に世界を見よ。一輪の花に天国を見よ。汝の掌に無限を掴み、一時(いっとき)の中に永遠を掴め。−−(ウィリアム・ブレイクの詩・拙訳)
数とは、(1)数える物であり、(2)書く物であり、(3)計算する物である。この(1)からはゼロと言ふ数は生まれにくかった。しかし、(2)において、ゼロは極めて重要な文字と成った。そのゼロを書く事によって、(3)は、飛躍的に発達した。−−これが、ゼロの歴史の要約である。
この本は、その『零の発見』だけを収めた本ではない。『直線を切る』と言ふ『零の発見』より短い読物も含まれて居る。この『直線を切る』で語られる事の中心は、無限とは何かである。−−線分の中には、無限が有る。
即ち、この本は、ゼロと無限と言ふ、対照的な事柄について語る事で、読者に、「数とは何か?」を考えさせようとする本なのである。
この本は、数学史を学問的に語った本ではない。むしろ、数学に関する雑談の様な形を取りながら、数学の最も本質的な問題を語ってしまふ、恐るべき本である。ソロバンが、零を含む数字の表記法に与えた影響や、古代ギリシャの幾何学と、古代ギリシャ人の宇宙観の関連性など、文化としての数学についても論じて居る。(著者の吉田氏は数学者であったが、氏のこうした姿勢には、シュペングラーの影響が有ったのかも知れない)名著である。若者に、この本を薦める。
(西岡昌紀・内科医)
数の不思議を味わえます
(2006-06-28)
60年以上も前に出版された超ロングセラーで,「零の発見」と「直線を切る」の2つの数学エッセイが収録されています.
「零の発見」では,我々が普段何気なく使っている「0」の起源や重要性について述べられています.位取り記数法のためには「0」は不可欠の数字で,「0」があったからこそ今日のように数学が発展できたと言えるでしょう.零の話は「異端の数ゼロ」(チャールズ サイフェ著,早川書房)にもいろいろなエピソードが書かれていますので,こちらもお勧めです.
「直線を切る」では,数の連続性について考察されており,「円と同じ面積を持つ正方形は存在するか」といった命題を取り扱っています.円と同じ面積の正方形は存在するに決まっていると思いがちですが,いろいろと考えるべきものがあるようです.
じっくり読まないと狐につままれたような気分になりますが,数式がたくさん出てくるような本ではありませんので,数字に興味があれば数学頭でなくても楽しめると思います.
零の発見・・・その考え方の経緯をたどる・・・?!(;'Д`)ハァハァ
(2005-08-25)
(;'Д`)ハァハァ 0というのは大変な概念である・・・。
現在の数学では欠かせない数字であり・・・0を発見したのが
天才の御業であることが理解できるであらう・・・。
今・・・おいらたちは 0というのは当然のこととして
取り扱っているが・・・実はそこには多くの人たちの思索の末に
たどり着いた発見物なのだ・・・。
それに感謝せねば・・・。
人間の力に・・・?!人間の営みに・・・ホッカルさんは
感謝の意を送る!!!
うほほっ?!
「数学を楽しむ」ってこういうことかも。
(2005-07-13)
「零の発見」と「直線を切る」という、ふたつの話が載っている。
「零の発見」は、算術や記数法の歴史について。どのようにして、学校で習うような計算のしかたが世界標準となったのか。その説明のひとつとして、名も無きインド人が「0」を発見した話や、プラーマグプタという数学者が0を使った計算法を著した話が出てくる。
0が発見される前、世界の人々は0を使わない記数法(インド記数法以外の記数法)で数を数えていたのだから、さては大変だっただろう。13世紀終わりごろのヨーロッパでは、“新参者”のインド記数法を使うことを禁じていたこともあったそうだ。でも、やっぱり0を使う便利さには勝てなかったんだろう。やがて簿記にインド記数法が使われるようになり、15世紀に活版印刷術が生まれてインド記数法は広まっていった。数学とは、社会の必要が発展を後押しするものだ。
「直線を切る」は、数学の内容そのものの話なのでより思考的。「ある円とまったく同じ面積の正方形を、定木(定規)とコンパスだけで作ることができるか」がテーマ。ここには有理数と無理数が深く関わってくる。円の面積を無理数πというキリのない数字で表す以上、キリのある有理数で示す正方形では円と同じ面積を示すことができないと思われるからだ。
このテーマもおもしろいけれど、前段の話もおもしろい。ゼノンの「アキレスの亀」の話は有名だけれど、この話をさらに理論武装して説きづらくさせた話があと3つも出てくる。
学校で習う数学とはまたちがった、深く考える数学があった。答えを出すまでにいろいろなことを考える。数学が苦手な人も、著者がうまく先導してくれるから、少なくとも何が問題なのかは理解できそう。「ああよんで楽しかった」と思えるかはその人次第。けれど「『数学を楽しむ』ってこういうことかもしれない」とは思えるでしょう。

