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Adam Smith
水田 洋

岩波書店

グループ:Book

ランキング:19327

価格:¥ 903

発売日:2003-02

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カスタマーレビュー

みんなの意見は案外正しい?  (2008-03-14)
 同感/共感sympathyとはなんぞや。
 私がもしAさんの境遇にあったと想像してみたときに、そのAさんと私が全く同じように
感じるか、否か、まさに共感できるか、できないか、に従って測られるべきものなのか。
 アダム・スミスの用語法に従えば、それは半分正しく、半分間違えている。すなわち、
公正な観察者の視点から見て、その状況にあったときに、いかなる感情が引き出される
だろうか、との思考に基づいて導き出されるべきものがスミスの「共感」なのだから。
 この発想、ルソーの一般意志・全体意志の議論と比較して読んでみると面白いかも
しれない。挑戦なさりたい方はぜひ。

 そう、端的な例を語ろう。電車の中で財布を盗まれ苛立ったAさんがその盗人の死刑を
求め、私もまた想像の上において同様の怒りを抱いたとして、私とAさんの間に果たして
共感はあるといえるのだろうか。
 一般の用語法に従えばある。けれども、スミスに言わせればたぶんない。いくらなんでも
フツーに考えてやりすぎだ。そんな「フツー」について語った一冊がこの『道徳感情論』。

 翻訳についてはややもすると硬すぎるような気もする。幸い、スミスの英語は比較的読み
易いものなので、原点に直接当たるのもひとつの手かもしれない。

 スミスといえばなんといっても、『国富論』の書き手として知られる人。ところで、その
中に登場するあの「神の見えざる手」とて、この「共感」を知らずしては理解できまい。
 そんな点から見ても必読の一冊。

人間精神論の模範  (2005-09-17)
 英国経験論にロック「人間本性論」、スミス「道徳感情論」、ヒューム「人間知性論」、バークリ「人知原理論」等々の精神理論が生まれたのはなぜだろうか?これらは岩波文庫と中公バックスの世界の名著で読める。歴史主義を本来とするかの思想潮流に、なぜ精神に関する「理論」が展開されねばならなかったのか。フランスが革命によって神をも打倒する勢いで政治権力を破壊しようとしてナポレオンの時代を招来したのに対し、英国はこの時とばかりにバークの『省察』を得ることになった。それは当時は反動であったが今や保守主義の聖典とされる。これほどに英国は歴史を重視するのであり、いわば歴史の芳香の中にどっぷりと浸かって味わい尽くした上でそれは意識して理解するというより当たり前の知的環境であると言っていいようなものだろう。そうした歴史主義を前提にした上でこれら経験論の精神論は書かれている。物心二元論を前提にした学問が心を問題にするとすれば、今の脳科学のように情報理論と神経の物理学を綯い交ぜにしたような方法で個々の検証を積み上げていっていつかそれが包括的理論に修練していくことを期待するしかないが、それ(脳科学の統合)は私の見るところまだまだ遠い道のりだ(だからこそ面白いことが残されている)。経験論の精神論は、確かにエッセイに過ぎない、悪く言えば哲学者の与太話かも知れないが、歴史主義の下に科学を忌避するのでも信仰するのでもなく、単に思想の言葉で、精神について考えた論考なのだと思う。それらは十八世紀における準備運動なのではなく、脳科学を手段とした心の探究が今後とるべき模範的形式なのではないだろうか。簡単な日常言語で精神や意識を説明してみること、それを整備されつつある脳科学の新しい知見に基づいて考え抜くという姿勢で展開する必要がある。それが超自然の実在を解明する必要条件でもある。

時代遅れの訳本  (2004-10-11)
これを20年前に出していたならば、訳の巧拙をどうこう言われることもなく、
岩波文化人の方々から幅広い絶賛を受けていたであろう。
だが、今時分このような難解な訳文でもって子訳本を出しても、
ただ読者をより混乱させるだけ。

はっきり言って、中学生レベルの逐語訳。

冒頭言ったとおり、一昔前はこのスタイルが当たり前だったので
誰も文句は言わなかったのだが、いまやわかりやすくてなんぼの時代。
下手なプライドが敷居を低くすることを拒んでしまったのか。

これを買うよりは未来社から出ている『道徳情操論』を
図書館や古本屋で探して読むことをお奨めします。

アダム・スミスおたく向け  (2003-07-11)
古典の内容についていまさらとやかく論評できるような立場でもありませんし、技量も持ち合わせていませんので、翻訳についてレヴューします。

まず、対象となる読者層がかなり限られる翻訳と構成になっています。学術的興味からではなく一般的読者としてこの文庫に接するのはかなりきついといえるでしょう。初版の再現を目指しているのか、完全版を目指しているのかも良く分かりません。付録の挿入の仕方などに関してもかなり疑問が残ります。

訳語は典型的な逐語訳になっており非常に読みにくくなっていますが、一昔前の学術書といえば大抵こんな感じだったかと思います。原書の版の違いによる関係代名詞の変更にも言及するあたりも専門家向けといえるでしょう。

現代社会の諸問題を改めて考えるため㡊??社会科学の原点であるアダム・スミスを一度読み直してみようか、なんて気持ちからこの文庫を手にすると後悔するのはまず間違いありません。心してかかりましょう。

一学者の策謀に屈した岩波書店  (2003-02-23)
訳è€...のæ°'ç"°æ°ã®è¬€ã¯ï½¤ãŠãã‚‰ãæ¬¡ã®ã‚ˆã†ãªã‚‚のだろう。

古å...¸ã¨ã-て権威のある岩波æ-‡åº«ã€‚
そã-て古å...¸ã¨ã-てふさわã-いアダム・スミス。
アダムスミスの古å...¸ã€Žå›½å¯Œè«-』と『é"徳感æƒ...è«-』ã‚'岩波æ-‡åº«ã§ï½¤
訳è€...とã-て自分の名ã‚'掲ã'るã"とで、
自分の名ã‚'不朽のものにã-よう。

岩波書åº-は、ã"のような老人(æ°'ç"°æ°ï¼‰ã®ç­-謀ã‚'、無批判にå-容ã-た。

国富è«-のæ-¹ã¯ã€æ‰å±±æ°ãŒè¨³ã«å‚加するã"とで、æ°'ç"°å˜ç‹¬è¨³ã‚ˆã‚Šã¯
かなりよくなったã"とは事実である。
ã-かã-ながら、ã"のé"徳感æƒ...è«-は、以前ç­'æ'©æ›¸æˆ¿ã‹ã‚‰å‡ºã-た
æ°'ç"°å˜ç‹¬è¨³ã®ã»ã‚"の一部ã‚'æ"¹è¨³ã-ただã'で、
実質以前のものと変わりがない。
一æ-‡ã«ã€Œã‚ã‚Œã‚ã‚Œã€ã¨ã„う語が5回も6回も登å 'するæ-¥æœ¬èªžãŒã‚るだろうか。

訳æ-‡ã‚'吟å'³ã›ãšæ¨©å¨ã®è¨€ã„なりにã!ªã!!£ã¦ã€é§„訳ã‚'出版する岩波も岩波だが、
何の反省もなく、ただ自分の最後の業績と言わã‚"ばかりに、自分の自尊心の
満足ã-か眼中にないæ°'ç"°æ°ã®è¬™è™šã•の欠片のない傲æ...¢ã•には言è'‰ã‚'失う。

おそらく、杉山氏がç"Ÿå­˜ã-ていれば、彼がもっと読みやすい訳に
æ"¹è¨‚ã-てくれたのだろうが、逝去ã-た。

亡くなる順番が逆転ã-ていれば、æ-¥æœ¬ã®èª­è€...にすぐれた訳ã‚'提供できた
のにと考えるのは、æ°'ç"°æ°ã«å¯¾ã-て失礼だろうか。

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