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岩波書店
グループ:Book
ランキング:94345
価格:¥ 714
ポイント:7 pt
発売日:2008-03
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オールト家の人々―忍び寄る戦争
(2008-11-29)
ナチス・ドイツがポーランドへ侵攻し、第二次世界大戦が始まっていました。中立を掲げるオランダでも戦争に巻き込まれるかいなかと不安が広がっていましたが、人々は普段通りの生活を送っていました。オールト家の人たちもそうでした。医師のおとうさん、おかあさん、長女のミープ、長男のヤープ、勉強に悩むヤン、ヤン思いのルト、ピーター・ピム、生まれたばかりのアンネ、女中のへーシェたちはそれぞれの一日を過ごしていました。しかし、いつもどおりの平穏な毎日を過ごしていたオールト家にも戦争が忍び寄ってきました。ドイツから逃げてきたユダヤ人のヴェルナーを匿うことになり、それから防空壕を作るかどうかの話などが出ました。お互いに許しあう日であるクリスマスにルトは「もしも、年じゅういつもクリスマスだったら、そうなれさえしたら……(中略)そうすれば、人びとはいつもおたがいに親切にして、戦争なんて、もう二度とないのに」(168頁)と言いましたが、とうとうオランダはドイツの侵攻を受けることになりました。村にも爆撃があり、続々とドイツの落下傘部隊が降下してきました。ヴェルナーはミープの助けを借りて出国するためロッテルダムへと行きますが、5月14日ロッテルダムは空襲を受け、ついにオランダはドイツに降伏しました。ヴェルナーとミープは無事でしょうか。オールト一家は祖国の敗北と身内の安否で不安と絶望に陥りかけました。しかし、おかあさんが「あたしたちは、まだこれからも、じぶんを守っていきましょうね、武器を使ってではなく、正しいことを信じる、あたしたちの信念の力で――」(267-268頁)と励まし、一家は真っ暗な明日へと勇気を持って歩み始めました。
戦争が忍び寄る中での人々の日常と心理をときにユーモアをまじえてリアルに描いています。また、たとえ困難な状態でも希望を失わず前を見るオールト一家に勇気と希望を与えられました。

