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岩波書店
グループ:Book
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価格:¥ 2,310
ポイント:23 pt
発売日:2004-12
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サブカルチャーに光をあてようとする労作
(2005-03-05)
「イット革命」、森元首相の発言を思い出すかもしれないが、この「イット」というのは、情報技術ではなく、itの「ちょっといいね」という意味で使っておられます。
そして、「イット革命」とは、「日本のアニメ、ゲーム、マンガ、ポピュラー音楽、フィギュアなどのジャパン・クールを生み出す、ポップカルチャー関連のデジタルコンテンツ産業の隆盛と、それによる社会・生活の根本的な変革・変容」と定義している。
筆者に言わせると「IT革命」は明らかな失敗だった。IT革命は、携帯電話やパソコン、薄型テレビやDVDレコーダーなどのモノを売って日本経済を再生させようというものであるが、情報革命によって、モノからコト(情報)に価値が移動しているので、モノが売れなくなるのは当然であるという。
日本には、イット革命が花ひらいており、普通の人もオタク的要素をもち、マニアも「多元的マニアックス」(いろいろなことに関心を示す)に変化している。日本には、それを支える歴史的蓄積(源氏物語、人形浄瑠璃、狛犬、夜店などさまざまなものが例示されている)がある。韓国や中国が国主導でコンテンツ政策を進めているが、イット革命が遊びの要素からなりたっている以上、日本が追い抜かれることはないだろう。
以上が、筆者の概ねの主張であり、なんとかオタク文化をメインストリームにしたいという思いが伝わってきました。しかしながら、オタクの世界に詳しくない自分には、アジア諸国を含めたサブカルチャー情報として興味深く感じられました。
モノから情報への変化についても、モノも情報を媒介する道具ないし情報を化体しているので、モノ作りが古いとも思いませんし、文化にはあいまいなところがあるので日本の蓄積を過信するのもどうかと思いました。
ただ、読み終わって、サブカルチャーに対する見方が少し肯定的になった感じがします。

