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石 弘光

岩波書店

グループ:Book

ランキング:29781

価格:¥ 2,310

ポイント:23 pt

発売日:2008-01

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カスタマーレビュー

公職から解放されての本音ぶちまけトーク、でも正論。  (2008-05-31)
6年間にわたって政府税制調査会の会長を務めてきた租税・財政学の大家による、これまでの税制改革議論を綴った回顧録。著者はその司馬遼太郎然とした風貌からこれまで冷静沈着なイメージがあったが、公職から解放された安堵感と鬱憤からか、本書ではそれまで聞かれなかったような凄まじい弁舌が並ぶ。曰く、「増税請負人と揶揄されようが、言うべきは言うのが政府税調の役割」「少子高齢化と未曾有の財政赤字の前では、もはや増税は不可避」「将来世代のためにも、負担増から逃げるな」「これまで国民や政治家が負担増に向き合わなかった結果が、今日の財政赤字の山だ」「経済成長や歳出削減だけで赤字が消えると思ったら大間違い」「マスコミは本質を正しく報道せよ」「政治家は覚悟を持て」「政治家を選ぶ国民の目こそ問題だ」etc──けだし正論である。賛否両論は当然あろうが、多面的な税制改革議論のためには、是非とも押さえておきたい論点ばかりである。それにしても、こうした議論を公職在任中に提起しても「サラリーマン増税」などと曲解して報じる辺りに、わが国のマスメディアの病巣が覗える。現在の年金改革議論においてもまた然り(汗)。

渦中から脱出後の肉声  (2008-05-21)
 長年政府税制調査会会長を務めた石弘光氏による回顧録。
 納税に喜びを感じ、課税を喜ぶ人間は極めて少数と思われるが、社会の仕組みとして、一部の産油国等を除けば、税金は避けて通れない問題である。
 極めて政治的争点になり易い「税」を扱う政府税制調査会は、政界からもマスコミからも注目度と被圧力が高いが、その「渦中」から平場に降りた石弘光氏の論集である。
 小泉内閣により力を増した経済財政諮問会議により議論に枠をはめられた以降の政府税制調査会は、やや力を減少させたかの印象を受けるがいかがであったのだろうか。
 多くの利害関係者とその応援団が控え、動き回る利害調整の現場からの「渦中にあって」である。
 結局、如何なる税制を選択するかは、国民の選択による以外に無い訳だが、国家の全体像と将来を見通しながら現在の税制を構築する作業に、参加し得る能力を国民と政治家に求めることは可能か?こんな問いを発したくなる読後感である。
 「負担の公平性・平等性」を如何に担保するか、あるいは重税感・担税感を減少させるか。時代状況・経済状況を背景に絶対的な答えの無い問いへの、石弘光氏からの肉声を含む回答といった趣の一冊です。

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