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エリン ケリー
John Rawls
Erin Kelly
田中 成明
亀本 洋
平井 亮輔

岩波書店

グループ:Book

ランキング:114702

価格:¥ 3,570

ポイント:35 pt

発売日:2004-08

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ロールズ―『正義論』とその批判者たち

公正としての正義

リベラリズムとは何か―ロールズと正義の論理

万民の法

カスタマーレビュー

「公正としての正義」の到達点  (2008-08-16)
 法哲学者・井上達夫教授はリベラリズムの本質を正義基底性に求めて「公正」概念を「正義」概念に還元する「正義として公正」論を採用する。ロナルド・ドゥオーキンは手続的正義としての「公正」と実体的正義としての「正義」について,それぞれの概念の独自性を認めて「公正としての正義」論も「正義としての公正」論も排斥する。
 これに対して,ジョン・ロールズは実体的正義としての「正義」と純粋な手続的正義としての「公正」の概念を明確に区分した上で,「公正としての正義」として規範的な正義論を構築している。本書『公正としての正義 再説』は,この「公正としての正義」の比較的重大な欠陥を直すことを主要な目的としている。後期ロールズの法哲学の到達点が,本書にある。

 本書でロールズが行う理論的変更点は大まかに言って三つある。1.正義の二原理の内容・定式面での変更 2.原初状態から正義の二原理を導き出す過程の変更 3.「公正としての正義」を包括的な道徳的教説の一部ではなく,政治的構想として理解する点での変更。
 とりわけ三点目の変更は重大な議論を巻き起こしている。ロールズは自らの正義論に対する批判に応答するために,自らの正義の二原理を政治的構想のレベルにまで撤退・縮小させたが,前期ロールズの考えを維持すべきであったとの見解も強い。
 『公正としての正義』『公正としての正義 再説』を両方読んで,両者の見解を比較・検討すると面白いだろう。

誰もが政治的義務を負う  (2006-08-20)
 パラグラフ形式の論証を延々と積み重ねていく独特のスタイルを持つ本だが、
根気よく読んでいると、はっとするほど純一で強い著者の確信に触れて懐
かしい感じが湧くことが度々あった。愚直に、と言いたいほどロールズはこの
スタイルを貫き通しているが、難解な論理的展開はひとつも無いのに、公正と
しての正義が政治の根底的な、そして唯一の価値だという筋金入りの確信が底
光りを放ち始める様は一読では手におえないような気にさせられた。
 人は自由で平等であり、協働して生きているが、この社会の健全な姿が持続
するためには、公正としての正義が政治的に形成されねばならない。しかしな
がら社会的不平等が現実である以上、公正としての正義を政治的に形成する
努力と工夫は、自由で平等でありたいと願う誰もが背負はねばならない義務
なのである。

ロールズの著作の邦訳  (2005-02-14)
ロールズ後期の代表作としては『政治的リベラリズム』があるが、残念ながらまだ邦訳がない。そのことを考慮すると、ロールズが『正義論』から『政治的リベラリズム』に至った経緯を示し、重なり合う合意や安定性の問題など、後期ロールズの思想のエッセンスをまとめた本書の邦訳は非常に意義のあることだといえる。

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